日立、英国に鉄道車両工場開設…高速車両など製造

鉄道 企業動向
日立は英国に鉄道車両工場を開設。新工場では写真の高速車両、クラス800などを製造する
日立は英国に鉄道車両工場を開設。新工場では写真の高速車両、クラス800などを製造する 全 2 枚 拡大写真

日立グループの英国鉄道システム事業会社「日立レールヨーロッパ」は9月3日、同国イングランド北東部ダーラム州のニュートン・エイクリフに建設した鉄道車両工場の開所式を行ったと発表した。同社が2012年に受注した都市間高速鉄道計画(IEP)向け車両などを製造する。

工場の広さは約4万3000平方メートルで、総額約8200万ポンド(約150億円)を投じて建設。IEP向けの高速車両「クラス800」や、スコットランド向けの近郊用車両「AT200」などを製造する。英政府によると、現地で直接的に生まれる雇用は約700人で、サプライチェーン全体では何千人もの雇用創出が見込まれているという。

開所式には同国のデイビッド・キャメロン首相をはじめ約500人が参加。発表によると、キャメロン首相は「今回の日立の巨額投資は、成長し続けている英国経済の強さに対する自信を象徴しています。新工場の開所により、雇用創出に限らず、次世代の都市間鉄道車両の製造に取り組むことを通して、利用者の利便性の向上、英国の成長に必要なインフラの強化が期待されます」とコメントした。

日立はIEP向け車両として、電気・ディーゼル両用の「クラス800」と電車の「クラス801」を合わせ、これまでに東海岸本線用497両、グレートウェスタン本線用369両の計866両(122編成)を受注。近郊列車用の「AT-200」は今年3月に、スコットランドの鉄道を運行するオランダ企業のアベリオから計234両を受注している。

また、7月には英国の鉄道運行会社、ファーストグループから英南西部向けに都市間輸送用車両「AT-300」を受注したほか、ロンドンの通勤鉄道「テムズリンク」の運行管理システムも受注し、英国での存在感が高まっている。

《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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