新幹線「こだま」か在来線「踊り子」か…日曜日の伊豆行き列車、微妙な違い

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熱海に到着した「こだま639号」。日曜日にもかかわらず、観光客よりもスーツの男性の姿が目立つ
熱海に到着した「こだま639号」。日曜日にもかかわらず、観光客よりもスーツの男性の姿が目立つ 全 21 枚 拡大写真

都心から150km圏内に位置し、週末などに温泉やゴルフなどを楽しむ客でにぎわう伊豆。首都圏と伊東・熱川・下田の間は直通特急「踊り子」が結んでいるが、熱海まで新幹線「こだま」に乗って伊豆へ向かう人の姿もある。9月の日曜日、朝夕の「こだま」と伊東線のようすを見た。

自由席特急券を手にし、東京を8時26分に出るN700系「こだま639号」(名古屋行き)の車内へ。東海道・山陽新幹線の最速版「のぞみ」は、新大阪・博多方の1~3号車が自由席車両だが、「こだま」はそれより7両多い10両の自由席車両が設定されている。

JR東海の新幹線スタッフは「『こだま』の場合は、東京方の13~15号車の自由席が比較的、空いている。(新大阪方しか自由席がない)『のぞみ』の自由席のイメージがあるからかも。ちなみに700系の自由席車両では15号車のみ喫煙できる」と話していた。

この日、新横浜(8:46)を出たN700系「こだま639号」の14号車(自由席)車内は、100席あるうち30席ほどが埋まっていた。指定席車両を見ると、自由席車よりも盛況で、5割ほどの乗車率。

日曜日にもかかわらず、観光客はほとんどなく、スーツや作業着を着たビジネス客が目立つ。車内販売がない「こだま」。その639号車内では、マクドナルドの朝食メニューを忙しそうに片付ける男性を見かけたが、駅弁を開く乗客の姿はなかった。コンセントと公衆無線LANが使えるからか、ノートパソコンを叩く人も数人。

熱海駅で「こだま639号」を降りる客は、仕事や法事などの用がほとんど。熱海駅のJR東日本スタッフは「グループや家族で伊豆へ向かう場合は、熱海で乗り換える必要がない『踊り子』が人気」と話していた。伊豆急線内で「スーパービュー踊り子」(251系)や「踊り子」(185系)といった直通特急の朝夕列車を見てみると、車内は多くの観光客でにぎわっていた。

「9月の連休(シルバーウィーク)も混雑が予想される」と前出のスタッフ。8日の列車予約サイトでは、シルバーウィーク前半の「マリンエクスプレス踊り子」(E259系)や「スーパービュー踊り子」の下り列車グリーン車に「残席わずか」という表示が出ていた。

東京と伊東の間(121.5km)で、新幹線利用と直通特急の所要時間と料金を比較してみると、「こだま639号」利用(熱海駅乗り換え、伊東線内普通列車)で1時間38分、4000円(乗車券2270円+自由席特急券1730円)、「踊り子105号」で1時間45分、3610円(乗車券2270円+自由席特急券1340円)。

夕方、こんどは伊東線の電車から新幹線へ乗り換える。熱海駅在来線ホームにあるそば店の店員は、「新幹線に乗り換えるの? きっぷはもう買った? 乗り換え時間はあるけど油断しないで。構内の新幹線きっぷ売り場が混んでて行列ができていることが多いから」とも教えてくれた。帰路、東京行き「こだま658号」(700系)の自由席車内も4割ほどの席が埋まっていた。

《レスポンス編集部》

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