「きぼう」日本実験棟で作成したタンパク質結晶が地上に帰還

宇宙 科学
終了したJAXA PCG実験の実験サンプルを確認する油井宇宙飛行士
終了したJAXA PCG実験の実験サンプルを確認する油井宇宙飛行士 全 4 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、油井亀美也宇宙飛行士がソユーズ宇宙船で「きぼう」日本実験棟に運んだタンパク質サンプルが、宇宙実験を終えて、油井宇宙飛行士よりも一足早く、9月12日に地上に帰還したと発表した。

油井宇宙飛行士は9月11日、「きぼう」日本実験棟の船内実験室でタンパク質結晶生成装置(PCRF)からタンパク質試料容器を取り外して、地球に持ち帰るため温度記録装置を取り付け、ソユーズTMA-16M宇宙船(42S)で地球に帰還するゲナディ・パダルカ宇宙飛行士に手渡した。

宇宙で結晶化したタンパク質サンプルは9月12日に地上に帰還、14日には日本に戻っており、今後、解析作業を開始する。

タンパク質結晶生成実験は、カウンターディフュージョン法という結晶化技術により、「きぼう」日本実験棟で高品質な結晶を生成し、その結晶を持ち帰って構造を解析することで、地上の実験だけでは解明できなかった病気のメカニズム解明や、薬の候補となる化合物の探索などを行う。

ミッションは、ロシア側との協力関係により実施しており、JAXAがISSでの実験リソース(資源)を提供、ロシア側が打ち上げ・回収機会を提供した。

今回は日本側で32種、ロシア側で15種のタンパク質を打ち上げた。

《あかいまさはる》

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