【フランクフルトモーターショー15】スズキ バレーノ、超軽量化を求めた次世代プラットフォーム

自動車 ニューモデル モーターショー
ジュネーブショーで公開されたコンセプトカー「iK-2」をベースに開発された「バレーノ」
ジュネーブショーで公開されたコンセプトカー「iK-2」をベースに開発された「バレーノ」 全 11 枚 拡大写真

スズキは新型コンパクトカー『Baleno(バレーノ)』を、9月15日より開催中のフランクフルト国際モーターショーでワールドプレミアした。3月に開催されたジュネーブショーで公開されたコンセプトカー『iK-2』の市販モデルで、欧州市場には2016年春より投入する。

基本デザインはスズキが掲げるデザインテーマ「Liquid Flow(リキッドフロー)」に基づくもので、強い凝縮感から解放されたスタイリッシュさを特徴とする。

ボディのサイズは、標準的なモデルで3995(全長)×1745(全幅)×1470(全高)mm。インテリアは、広々感を作り出すために前席ショルダールームと後席レッグルームに十分なゆとりを確保。なかでも見逃せないのがカーゴルームの広さで、多彩なアレンジと共にクラストップの容量355リットルを実現している。

「スイフトはカーゴルームの狭さを指摘する声が多かっただけに、(バレーノは)ゴルフバッグやベビーカーも十分入る設計にした(チーフエンジニア 伊藤邦彦氏)」のだという。

注目すべきは超軽量の次世代プラットフォームを採用したという点だ。これは新型アルトにも採用されたプラットフォームをベースにしており、バレーノは“Bセグ”としては初めて次の採用モデルとなる。その追求はプラスチック材料にまで及び、その結果、「最もベーシックなMT車でスイフトよりも100kgほど軽い865kgを実現できた(伊藤氏)」という。これは軽乗用車の重量に匹敵する数値だ。

エンジンもバレーノ用として1.0リットルの直噴ターボ「ブースタージェットエンジン」を新開発。その他、新型ソリオにも搭載された1.2リットル「デュアルジェット エンジン」、ISG(モーター機能付き発電機)を組み合わせたマイルドハイブリッドシステム「SHVS」の1.2リットルデュアルジェットエンジンの計3種類をラインアップした。

衝突被害軽減ブレーキミにはミリ波レーダー方式を組み合わせた「レーダーブレーキサポート」を採用し、レーダーで前方車両との距離を測り自動で加減速するアダプティブクルーズコントロールが組み合わされる。また、AVシステムにはiPhoneと連携させて使う「CarPlay」に対応したディスプレイオーディオを搭載。システムはボッシュ製で、地図データはTomTomから供給される。

超軽量な次世代プラットフォームと、直噴ターボエンジンを新開発するなど、スズキの欧州市場への意気込みを感じさせるクルマに仕上がった。特にスズキにはハンガリーで生産されているスイフトと『SX4 S-CROSS』の間を埋める車種がなかったわけで、バレーノはその隙間を埋めるために登場したと見ていい。生産は全量をバレーノのメイン市場となるインドで行い、 「日本への導入は未定(伊藤氏)」だという。

《会田肇》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  3. スバルマークの方が似合う? 新型ダイハツ『ムーヴ』のスバル版にSNSも注目!
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る