太陽の黒点形成時に発生する爆発・ジェット現象の仕組みを解明…国立天文台などの研究チーム

宇宙 科学
左:「ひので」による形成中の黒点の観測、右:黒点形成シミュレーションの結果
左:「ひので」による形成中の黒点の観測、右:黒点形成シミュレーションの結果 全 3 枚 拡大写真

国立天文台の鳥海森特任助教を中心とする国際研究チームは、黒点形成時に発生する爆発・ジェット現象の仕組みを解明したと発表した。

【画像全3枚】

太陽の表面に暗い影のように現れる黒点は、地球を上回る大きさの強力な磁場のかたまりで、黒点は大規模な爆発現象(太陽フレア)を起こすことがあり、地球環境にも多大な影響を与える。このため、黒点磁場の解明は、天文学での重要課題のひとつとされてきた。黒点が形成・成長していく際の磁場のはたらきには謎が多く残されているほか、黒点が作られる際、突発的な小規模な爆発現象やジェット噴出が盛んに発生することがあるが、この仕組みもよく分かっていなかった。

国立天文台の鳥海特任助教を中心とする国際研究チームは、日本の太陽観測衛星「ひので」とアメリカの太陽観測衛星「アイリス」「SDO」を用いて太陽黒点の共同観測を行うとともに、スーパーコンピューターによる詳細なシミュレーションを組み合わせた研究を行った。

この結果、黒点形成時に現れる、明るく細長い構造(ライトブリッジ)と、その周辺の直交する磁場構造が爆発現象やジェット噴出を引き起こしていることを明らかにした。これは、太陽内部における磁場の発達、太陽表面における黒点の形成、太陽上空における活動現象(爆発やジェットなど)の密接な関わりを、観測とシミュレーションの両面から初めて3次元的に解明した成果。

さらに、今回の研究では、長年課題とされてきた黒点形成過程の解明に、観測とシミュレーションの組み合わせが有効であることも示した。

今回の研究成果は、アメリカ天文学会の天体物理学誌「アストロフィジカル・ジャーナル」に掲載された。

《レスポンス編集部》

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