「サーキット最速の R1 を証明したい」ヤマハ社員チームが鈴鹿8耐に賭けた想い

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
鈴鹿8耐SSTクラスで優勝したヤマハ社員チーム「team R1 & YAMALUBE」
鈴鹿8耐SSTクラスで優勝したヤマハ社員チーム「team R1 & YAMALUBE」 全 17 枚 拡大写真

真夏の鈴鹿で開催される毎年恒例の2輪モータースポーツの祭典「鈴鹿8耐」。今年は「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」が優勝し、19年振りにヤマハが表彰台の真ん中に立った。

そしてもう1つ、ほぼノーマルのマシンで競う「スーパーストック(SST)クラス」でも「team R1 & YAMALUBE」が優勝。ヤマハ YZF-R1はEWCクラス、SSTクラスの両クラスでダブルウィンを達成している。

じつは「team R1 & YAMALUBE」、チームメンバー全員がヤマハの社員なのだ。

監督はYZF-R1の開発プロジェクトリーダー藤原英樹さんが務め、ライダーはSP開発部で実験走行をおこなった時永 真さん、元ヤマハファクトリーライダーの藤原儀彦さん、そして、ヤマハモーターヨーロッパのテストライダーのジェフリー・デ・フリースさんの3名。

時永さんは鈴鹿8耐でクラス優勝、総合9位入賞を果たした経験があるし、藤原さんは全日本ロードレースで3年連続チャンピオンに輝いたレジェンド。ジェフリーさんもワールドスーパーバイク選手権参戦経験を持つ強力な布陣だった。

きっかけは時永さん。「この素晴らしいR1でどうしても走りたい」というひと言だったという。NEW R1の開発は、時永さんが操縦安定性を、藤原さんがエンジン制御系、ジェフリーさんが電子制御サスペンション系を担当したのだ。

時永さんは「この3人なら、マシンを熟知しているし、面白くなる」と思ったという。

決勝レースでは194Lapsで、総合21位、クラス優勝。社員チームは「サーキット最速のNEW R1を証明する」という目的を果たしたのだった。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産、第3世代e-POWER向けエンジンに世界初技術…コールドスプレー工法バルブシート採用
  2. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  3. あさひ、通勤向け電動アシスト自転車「OFFICEPRESS-e」モデルチェンジ…安全性と整備性を向上
  4. スバル『アウトバック』新型、約515万円から…年内米国発売へ
  5. ジープ初の1.6リットルターボハイブリッド搭載、SUV『チェロキー』新型が四角い新デザインで登場
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る