【WEC 第6戦】LMP1以外も激闘、5万2000人が沸いた3日間

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
LMP2優勝の#26 リジェ・ニッサン。
LMP2優勝の#26 リジェ・ニッサン。 全 15 枚 拡大写真

11日に決勝レースが開催された、世界耐久選手権(WEC)第6戦「富士6時間」。最大の注目を集めたのはやはり最高峰LMP1クラスのメーカーバトルだが、それ以外のクラスでも終盤まで激闘が相次ぐなど、雨中観戦時間が長かった観客たちを大いに沸かせた。

最も熱かったのはLMP2クラス。接触や交錯が連発する肉弾戦となったことには少々残念な面もあったが、このクラスの攻防がレース終盤の大きな注目ポイントとなったことは確かだった。多くのマシンが日産ブランドのエンジンを搭載して戦っているクラスだが、安定した性能を発揮する同エンジンあってこそ熾烈なバトルが可能になる、そんな状況が再認識された一戦であったともいえよう。

■LMP2クラス決勝上位結果
1位 #26 G-DRIVE RACING(リジェJS P2・ニッサン/R.ルシノフ&J.キャナル&S.バード)
2位 #36 SIGNATECH ALPINE(アルピーヌA450b・ニッサン/N.パンチアティシ&P-L.シャタン&V.キャピレー)
3位 #28 G-DRIVE RACING(リジェJS P2・ニッサン/G.ヤカマン&L.F.デラーニ&R.ゴンザレス)

決勝結果が改訂となる可能性も考慮されたが、チェッカーから3時間半が経とうとする午後8時半前に、シリーズ運営サイドから「到達順位(上記)で確定」の旨がアナウンスされている。

続いて、フェラーリ、ポルシェ、アストンマーティンのワークス格チームが毎回激しい戦いを演じているLMGTE-Proクラスだが、こちらは今回、フェラーリが1-3フィニッシュをおさめた。ポルシェが2-4位で、アストン勢は5-7位。なお、2位のポルシェのマコヴィッキィは、日本での活躍歴もあるドライバーだ。

■LMGTE-Proクラス決勝上位結果
1位 #51 AF CORSE(フェラーリF458イタリア/G.ブルーニ&T.ヴァイランダー)
2位 #92 PORSCHE TEAM MANTHEY(ポルシェ911RSR/P.ピレ&F.マコヴィッキィ)
3位 #71 AF CORSE(フェラーリF458イタリア/D.リゴン&J.カラド)

そしてLMGTE-Amクラスでは、ハリウッドスターのパトリック・デンプシーが乗り組む#77 ポルシェが優勝。こういう話題が出てくるのも、F1とは違うWECの魅力といえるだろう。

■LMGTE-Amクラス決勝上位結果
1位 #77 DENPSEY-PROTON RACING(ポルシェ911RSR /P.デンプシー&P.ロング&M.ゼーフリート)
2位 #98 ASTON MARTIN RACING(アストンマーティン・ヴァンテージV8/P.ダラ・ラナ&P.ラミー&M.ラウダ)
3位 #83 AF CORSE(フェラーリF458イタリア/F.ペロード&E.コラール&R.アグアス)

今回はLMP1の#1 トヨタを駆る中嶋一貴以外に日本人選手の参加はなかったが、決勝5位ながら、序盤に雨中で見せ場をつくるなど“日本代表”として魅せた一貴は「序盤のポルシェとのバトルは楽しいものでした。(結果は残念でしたが)少なくとも我々(トヨタ勢)のスピリットを、ファンのみならず多くの人にお見せすることはできたと思います。我々はこれからも全力で戦い続けます」とコメントしている。

決勝日は3万2000人の観客が雨天のなか来場。金曜からの3日間累計では5万2000人が富士スピードウェイに集い、開催4年目を迎えた世界最高レベルの耐久レースを堪能した。

来季2016年のWEC富士戦は、10月16日決勝の日程で開催予定となっている。

《遠藤俊幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  4. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  5. 夏の風物詩「鈴鹿8耐2025」、2人体制のホンダが4連覇、6年ぶり参戦のヤマハは2位健闘
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る