【東京モーターショー15】魂動デザインは次のステージへ…削ぎ落として生まれた緊張感のある色気

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マツダ RX-VISION コンセプト
マツダ RX-VISION コンセプト 全 9 枚 拡大写真

10月28日、第44回東京モーターショーのプレスデーが開幕。マツダは『RX-VISION コンセプト』をワールドプレミアした。

RX-VISION コンセプトは、次世代ロータリーエンジンの「SKYACTIV-R」を搭載し、ロータリーの動力性能、環境性能を大きく高めた 「マツダが将来、実現したい夢」を形にしたモデル。大のスポーツカー好きを公言するマツダデザイン本部長 前田育男氏は、同車を一言で表現すると“色気”と述べる。

「色っぽいクルマを作りたかった。最近の日本車であまり色気感じるクルマがない。(色気こそ)日本のカーデザインに欠けている部分だと思っていて、ぜひこの車でやりたかった。とにかく色っぽい、艶っぽいのが1番のターゲットで、そこにスポーツカーとして王道の、キレイで美しいカタチを作りたかった」(前田氏)

スタイルは、典型的なFRプロポーションであるロングノーズ・ショートデッキ。余分な表現の一切を省き出来上がった、日本女性のような艶っぽくも凛とした、緊張感のあるデザインに仕上がっている。

前田氏は言う。「研ぎ澄まし、余分なものをそぎ落としていくと、ある時点から急に緊張感が生まれてくる。そこが生まれてくるまで延々と研ぎ澄ましていくという作業に相当時間をかけた」。

ロータリー搭載モデルはマツダの象徴とも言うべき存在。歴代モデルは、その軽さとシャープな走りから多くのファンを魅了してきた。しかし今回マツダが発表したディメンジョンは、全長4389×全幅1925×全高1160mm、ホイールベース2700mm。これまでのモデルに比べ若干サイズアップしているが、前田氏は「実際販売するという局面になった時にはサイズは考慮しないといけない」と前置きしながらも次のように話す。

「このクルマはピュアなデザインコンセプトで、ショーの場でお披露目するクルマなのである程度イメージを誇張して作っている。我々にはロードスターがある。これもこれで凄い自信作なので、それに近い(セグメントの)ところに置きたくなかった。ブランドを牽引できる、プレゼンスの強さを持たせたいという意味で、今回は意図的に、あえてちょっとサイズを大きめにしている」(前田氏)

今回展示された車両はあくまでもデザイン・コンセプト。マツダの小飼雅道社長は会見で「私達の描いた将来の夢を形にした」と述べるにとどまり、明確な発売時期や性能などは明らかにされていない。しかし、RX-VISION コンセプトでのデザイン表現は必ず次のマツダ車に引き継がれていく。

「私の思いとしては、(魂動デザインの)ジェネレーションを次にシフトしたいという想いがある。フォルム見ていただくと、従来と違うという印象を受けると思うが、それが(今後のデザインの)1つのヒントになる。ピュアに残っていくものだけを表現することを行っていて、これが100%の答えではないが1つのトライだ」(前田氏)

前田氏は今回、「引き締める」ということに重点を置いたと話す。引き締め、研ぎ澄まし、そこから生まれた緊張感のある色気を身にまとい、マツダのデザインはまた次のステージへと走り出す。

《橋本 隆志》

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