ボルボ、限定スポーツモデルが続々…最後の直6エンジン搭載車は残り約20台

自動車 ニューモデル 新型車
ボルボ V60 ポールスター
ボルボ V60 ポールスター 全 16 枚 拡大写真

「ボルボ」と言えば高い安全性や、北欧テイストあふれるデザインなど「スマート」なイメージが強いブランドとして知られるが、レース技術に直結した本格派スポーツモデルもラインアップするのは意外と知られていないかもしれない。ボルボは現在、スポーツ色あふれる限定モデル2台をラインアップに加えている。レースチーム「ポールスター」の名を冠した『S60 / V60ポールスター』、そして限定発売したばかりの『V40 T5 Rデザイン カーボン・エディション』がそれだ。

S60 / V60ポールスターは、現在はボルボ傘下となったレーシングチーム、ポールスター社が手がけた限定コンプリートモデルで「全天候型のハイパフォーマンスカー」を謳う。ボルボとしては最後となる直列6気筒エンジンを搭載し、3リットル・ツインスクロールターボは350ps、500Nmを発揮、凄まじい加速力を実現する。

専用のオーリンズDFVショックアブソーバー、強化ブッシュ・マウント・スタビライザー、カーボンファイバー製強化フロントストラットバーによりシャシー性能を強化。ボディそのものは通常モデルと変わらないが、「Rデザイン」モデル比で80%も締め上げられたスプリングレートにも耐え、高いコーナリング性能を実現した。

2014年に世界販売を開始、日本にも当初90台が限定導入されたが、800万円を超えるにもかかわらず完売。今年6月に追加で50台の限定販売が発表されていた。ハイパフォーマンスカーとしての価値もさることながら、同モデルは「ボルボ最後の直列6気筒モデル」としての希少価値も見逃せない。ボルボは現在、新パワートレーン「Drive-E」への移行を進めており、今後のモデルにはモジュールを共用したダウンサイジングエンジンや、プラグインハイブリッドの採用を拡大していく。ボルボの直6モデルは、すでにラインアップから姿を消しており、このS60 / V60ポールスターが新車で直6エンジン搭載車を購入する最後のチャンスとなる。ボルボ広報によると、「残りは20台程度。早めに予約頂ければ」としている。

そしてもう一台が、「V40 T5 Rデザイン カーボン・エディション」だ。245psを発揮する『V40』の最上級モデル「T5 Rデザイン」グレードをベースにカーボンを多用したスポーティな装備を追加したモデルで、わずか世界343台限定のうち88台を日本で販売する。スポーティ感を高めるカーボン装備、新デザインの19インチアルミホイールなどを追加しながら、価格はベース比プラス20万円の460万円とした。VW『ゴルフGTI』や、ルノー『ルーテシアRS』と肩を並べる本格ホットハッチに仕上がっている。

さらにボルボ車のスポーツ性を象徴するプログラムとして好評というのが、コンピュータチューンにより出力、トルクをアップできる「ポールスター・パフォーマンス・パッケージ」だ。V40 T5 Rデザイン カーボン・エディションの発売に合わせ、新たにT5エンジン車でも対応が可能となった。同車なら8psアップの253ps、最大トルクは50Nmアップの400Nmにパワーアップすることができる。パワーだけでなく、スロットルのオン/オフレスポンス向上、ギアチェンジスピードの改善など、中速域でのパフォーマンスを最大化、使いやすさと高い走行性能を実現している。価格も見直され、18万8000円での施行が可能だ。

S60 / V60ポールスターとV40 T5 Rデザイン カーボン・エディション。2台ともに、この仕様での販売はこれが最後だという。今後は新生ポールスターブランドの下、新たなスポーティモデルが登場する可能性もあるが、「ボルボスポーツの今」その最高峰を体感したいなら急いだ方が良さそうだ。

《宮崎壮人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  2. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  3. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  4. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
  5. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る