ノロウィルス患者年間1万人超えるも、半数は食事前の手洗いせず

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正しい手の洗い方
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 消費者庁は11月12日、家庭での手洗いに関するアンケート調査結果をもとに、ノロウイルスによる食中毒の予防策である手洗いについてのポイントをまとめ公表した。調査によると「食事前に必ず手洗いする人」は52.6%にとどまり、正しい手洗いの徹底を呼び掛けている。

 厚生労働省によると、例年11月以降の冬季に多発するノロウィルスによる食中毒は食中毒患者の5割以上を占め、毎年1万人以上の患者が発生しているという。また2014年以降新たな遺伝子型による流行がみられ、今冬は感染拡大が懸念されている。

 ノロウィルスは調理が十分でないために食品が汚染されたり、患者の嘔吐物や糞便が人の手指、食品から口を介して感染する。おもな症状は嘔吐、下痢、腹痛などで、ワクチンはなく治療は輸液などの対症療法に限られる。また消毒用エタノールによる手指消毒は石けんと流水での手洗いの代用にはならず、家庭での有効な感染予防策は食品の十分な加熱とともに、正しい手洗いを徹底することだという。

 消費者庁では、手洗いに関する意識・行動について不適切な点を明らかにし、今後の食中毒予防への注意喚起に役立てるため「消費者の手洗い等に関する実態調査」を行った。対象は家庭で手洗いを実施する16~65歳の男女で、有効回答数は2,000人。調査期間は2015年10月23日~27日。

 調査によると、調理・食事の際に必ず手洗いをするタイミングを聞いたところ、「食事をする前」は52.6%、「調理をした後」は65.2%にとどまった。またトイレ後の手洗いについて、「手を洗わないことがある」との回答が15.4%となった。

 1回の手洗いにかける時間については、「10秒未満」48.0%に対し、「20~30秒未満」は7.5%、「30秒以上」は7.2%にとどまった。また手洗いの目的について、「手の汚れを落とす」89.1%がもっとも多かったが、「感染予防」は50.9%、「汚染防止」は41.0%にとどまった。

 手洗いの方法を学んだ経験は、「学んだことはない」が45.2%、「学んだことはあるが覚えていない」が28.6%。手洗いの時意識している部分では、特に「手首」22.4%、「親指の付け根」29.6%、「手の甲」39%などが意識されていないことが明らかになった。

 これらの結果をふまえて、消費者庁のホームページでは、手洗いでの大切なポイントとして「食事をする前には必ず手洗いを」「トイレの前には必ず手洗いを」「感染予防・汚染防止のために手洗いを」の3点について解説するとともに、正しい手洗いの方法をイラスト入りで掲載し注意を呼び掛けている。

食事前に手を洗う人は約半数…正しいノロウィルス予防を解説

《荻田和子》

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