OKI、土砂災害の危険性をリアルタイムで通知する「斜面監視システム」を開発

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斜面監視システムの構成例。集約装置とサーバー間の通信プロトコルにIoT向け通信プロトコルMQTTを採用。通信回線の低コスト化や多地点でのリアルタイム監視を実現(画像はプレスリリースより)
斜面監視システムの構成例。集約装置とサーバー間の通信プロトコルにIoT向け通信プロトコルMQTTを採用。通信回線の低コスト化や多地点でのリアルタイム監視を実現(画像はプレスリリースより) 全 4 枚 拡大写真

 沖電気工業(OKI)は18日、土砂災害の危険性がある斜面に傾斜センサーや土壌水分量センサーを設置し、斜面崩壊の危険をリアルタイムで通知する「斜面監視システム」を開発したことを発表した。12月1日から販売を開始する。

 安価なMEMS加速度センサーと省電力型マルチホップ無線技術を組み合わせ、電池で数年以上の動作が可能な「傾斜センサーモジュール」を開発し、システムを構築した。

 斜面に設置した複数の「傾斜センサーモジュール」からの情報を集約装置で収集し、状態を監視。斜面崩壊の要因には土中の水分量が大きく関係していることから、「土壌水分量センサー」も同システムには組み込まれている。

 ちなみに「土壌水分量センサー」は、加速度センサーより消費電力量が多いため、太陽光パネルと二次電池を組み合わせたエナジーハーベスティング技術によりシステムの長寿命化を実現している。

 システムに使われる通信には、無線LANなどで主に使われている2.4GHz帯より電波到達性の高い920MHz帯のマルチホップ無線を採用し、クラウドセンターに情報を収集する。中継装置も電池駆動可能な省電力型マルチホップ無線技術を採用しており、自在な設置と電源敷設などの工事費の低コスト化が可能だ。

 集約装置とサーバー間の通信プロトコルには、IoT向けプロトコルとして注目されている「MQTT」を採用。通信回線の低コスト化や多地点でのリアルタイム監視を実現した。データベースに時系列データベースを採用し、ノンプログラミングでセンサーデータを可視化することができる。

 標準価格は個別見積りで1,000万円から。3年間で100セットの販売を目標にしている。今後は土砂崩れ予測アルゴリズムなどを導入し、現在の斜面監視だけでなく、土砂崩れ発生の危険を予測し住民避難の必要性を早期に判断する支援機能も追加する予定だという。

OKI、土砂崩れの危険性を瞬時に検知する「斜面監視システム」を開発

《防犯システム取材班@RBB TODAY》

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