【マツダ ロードスター RS 試乗】専用レカロシートで一体感アップ、より深みのある走りに…藤島知子

試乗記 国産車
マツダ ロードスター RS
マツダ ロードスター RS 全 16 枚 拡大写真

4代目『ロードスター』のデビューから5ヶ月後に追加された「RS」。現状では最上級仕様となるが、限界性能を突き詰めたストイックなモデルではない。

ビルシュタイン製ダンパー、ロードスター用に専用設計されたレカロシートの採用、ブレーキの強化、補強パーツを追加しているが、実際に走り出してみると、あくまでも素材の特徴を生かしながら、「深みのある乗り味」を引き出したモデルという印象だ。

排気量はこれまでの仕様と同様の1.5リットルのノンターボエンジン。外観上の特別感は感じにくく、違いといえば、リヤのバンパー下にビルシュタイン製ダンパーの黄色い筒がチラリと覗いたり、ブレーキディスクがちょっと大きめという程度のわずかな違いだけ。マフラーやホイール、タイヤの変更もない。

ただ、レカロ社とコラボレーションして造られたシートは肌触りのいいナッパレザーと身体が滑りにくいアルカンターラ素材のコンビネーション。シックなボルドーで縁取られた色調はオープン走行時の見栄えがいい。

機能性においては、カーブで身体が揺すられにくく、体圧を分散させて自然に身体を預けることができる。ノーマルのシートと比べて格段に疲れにくいだけでなく、正確な運転操作に結びつくことは、スポーツカーとして、クルマと一体感を得るための重要なポイントだ。

ハンドルの操舵、アクセル、ブレーキなど、ドライバーの一連の操作に対して、クルマの動きが緻密に反応し、タイヤは丁寧に路面を捉えていく。質の高い走りは低速域からワインディングまでの常用域から常に感じ取れるもので、“いいクルマに乗っている”という実感は格段に高まってきていた。

■5つ星評価
パッケージング :★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

藤島知子|モータージャーナリスト
幼い頃からのクルマ好きが高じて、2002年からワンメイクレースに挑戦。市販車からフォーミュラカーに至るまで、ジャンルを問わず、さまざまなレースに参加している。2007年にはマツダロードスターレースで女性初のクラス優勝を獲得した経験をもつ。現在はクルマの楽しさを多くの人に伝えようと、自動車専門誌、一般誌、TV、WEB媒体を通じて活動中。走り好きの目線と女性の目線の両方向から、カーライフ全般をサポートしている。COTYの選考基準は、クルマと共に過ごす日常において、気持ちを豊かにしてくれるクルマかどうかに焦点を当てる。

《藤島知子》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. “夏ドライブ”の快適性を上げる、便利アイテム2種5品[特選カーアクセサリー名鑑]
  5. BMW、カーボン素材を天然繊維複合素材に置き換え、量産車に採用へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る