【G空間EXPO15】産総研、地図を作成しながら自律移動するロボットに関心の目

自動車 テクノロジー ITS
会場内を自利移動していた産総研のろぼっと
会場内を自利移動していた産総研のろぼっと 全 6 枚 拡大写真

革新的な技術の実用化を橋渡しすることを目的とする国立研究開発法人・産業技術総合研究所(産総研)も「G空間EXPO15」に出展。その一つとして愛らしい動きから目立った存在となっていたのが、会場内の自律移動を実現するロボットだった。

【画像全6枚】

このロボットのスタイルはまるで“動く行灯”。周囲をLED照明で身をまとい、中心部には周囲360度を撮影できる全方位パノマラカメラとレーザースキャナーを組み合わせる。少しヨタヨタとしながらも周囲をセンシングして会場内を進んでいく。歩く人を避けて進む動きは少し頼りなさを感じさせつつも愛嬌のあるもの。正面で向かい合うとロボットが停止し、うっかり触ればパネルが赤色で表示。こうなると、つい「あ、ゴメンね」と言いたくなりそうになる。憎めないロボットなのである。

この自律移動を支えているのが、ロボットが自動収集した高精度な地図データだ。ロボットは移動しながらレーザースキャンを動作させ、周囲の状況を地図として生成している。再び走行する際はカメラも使ってその差分を障害物として認識し、まるでロボット掃除機のように障害物を避けて進んでいく。ロボットに搭載されていたパソコン画面でレーザースキャンを使って取得した状況を確認すると、生成した地図はカラーで表示。その差分として認識したものは白のモノトーンで反映されている。

ロボットで使われているパノラマカメラやレーザースキャンなどはすべて市販されている、誰にでも手に入るパーツ類。つまり、一般で入手できるパーツの組み合わせで自律走行を実現するまでセンサー類の実力は高まっているとも言える。この技術は速度こそ違いがあるが、基本的な考え方はクルマの自動運転にも応用できる。こうした蓄積と経験が自動運転の実用化へと発展していくのだ。

《会田肇》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  2. 「さよなら50cc」歴史に敬意を込めたホンダ公式「50ccバイク」ロゴTシャツ発売
  3. メルセデスベンツ『GLA』次世代型をいち早くプレビュー! 斬新なテールライト装備?
  4. 日産『アリア』改良新型を世界初公開へ、Vモーショングリルのない新デザインに…ジャパンモビリティショー2025
  5. 新型取締機JMA-520/401に対応、セルスターが一体型コンパクトレーダー探知機「AR-225A」を発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る