いすゞ自動車は12月10日、大型トラック『ギガ』のエンジンに不具合があるとして、国土交通省に再リコール(回収・無償修理)を届け出た。
対象となるのは、いすゞ『ギガ』1車種で、2005年8月31日から2010年7月16日に製造された1万7686台。今回、2012年5月31日付けのリコール届出で、改善措置の内容が不十分だったこと、また、新たな原因が判明したため、再度対策を行う。
大型トラック用エンジンにおいて、オイルサーモバルブの開弁温度設定が不適切なため、ピストンの温度が高くなり、ピストンに過大な負荷がかかり、亀裂が生じるものがある。そのまま使用を続けると亀裂が進行し、ピストンに穴が開き、エンジン出力の低下および白煙を排出し、最悪の場合、走行不能に至るおそれがある。
改善措置として、全車両、車両走行データを確認し、負荷およびその頻度の高い車両はピストンを点検し、亀裂のあるものはエンジンを良品に交換する。また、ブローバイガス流量を点検し、流量が多いものはエンジンを良品に交換する。平成17年排出ガス規制対応車両については、サーモスタット、オイルサーモバルブを対策品に交換する。
不具合は202件発生、事故は起きていない。市場からの情報により発見した。