【池原照雄の単眼複眼】トヨタ、マツダ、スバルのみがシェア伸ばす…15年の国内販売

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マツダ新世代ラインアップ
マツダ新世代ラインアップ 全 4 枚 拡大写真

軽自動車が大きく沈み、比率も4割を切る

2015年の国内新車市場は、504万6411台と4年連続で500万台の大台を確保したものの、東日本大震災が発生した11年以来4年ぶりのマイナス(前年比9.3%減)となった。

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10年あたりから市場を牽引した軽自動車が、15年4月の軽自動車税増税などの影響で不調だったのが響いた。そうした15年市場での日本の乗用車8社のシェア勢力を算出してみた。軽自動車販売のウェートが高い企業は苦戦が目立ち、シェアを伸ばしたのは登録車で強いトヨタ自動車など3社にとどまった。

15年の国内販売は1月から12月まですべての月で前年を下回った。登録車は4.2%減の約315万台と落ち込みが軽微だったものの、軽自動車は16.6%減の約189万6000台と、大きく沈んだ。200万台割れは3年ぶりであり、総需要に占める軽自動車比率はピークだった14年の40.9%から39.3%に低下した。

◆2015年の乗用車8社の国内販売実績とシェア

企業名 15年販売台数(増減率) シェア 14年シェア
トヨタ 149.7万台(▲4%) 29.7% 27.9%
ホンダ 72.7万台(▲14%) 14.4% 15.3%
スズキ 63.6万台(▲19%) 12.6% 14.2%
ダイハツ 61.0万台(▲14%) 12.1% 12.7%
日 産 58.9万台(▲12%)  11.7% 12.1%
マツダ 24.5万台(+9%) 4.9% 4.0%
富士重 16.2万台(▲4%) 3.2% 3.0%
三 菱  10.2万台(▲18%) 2.0% 2.2%

◆唯一プラスを確保したマツダ

軽自動車は増税前の駆け込み需要の顕在化に加え、14年の秋から年末にかけてスズキとダイハツ工業が激しいシェア争いを演じた反動も大きい。競争が生んだ実需以上の新車届け出によって、統計上の販売数値が膨らんでいたのだ。この結果、上記に示した14~15年の各社の販売データにも軽自動車の依存度が高いブランドの苦戦がくっきりと表れている。

スズキ、ダイハツ、ホンダ、日産自動車、三菱自動車工業の5社であり、いずれも販売台数の落ち込みは2ケタとなり、シェアも揃って14年から低下した。これに対し、トヨタと富士重工業(スバル)は販売台数を4%の小幅落ち込みにとどめた。またマツダは9%増と8社中、唯一伸びを確保している。

◆3年ぶりシェア拡大のトヨタは16年も攻勢に

これら3社は15年の軽自動車販売が5万台未満。軽不振の影響を免れた格好で、いずれも前年からシェアを伸ばした。12年以降、SKYACTIV技術を全面採用した新モデルを順次投入、15年までに6車種揃えたマツダのシェアは一気に0.9ポイントの拡大となった。

トヨタのシェア伸長は12年以来3年ぶり。主力の『プリウス』がモデル末期となるなか、『アクア』や近年ハイブリッド車(HV)を設定した『カローラ』シリーズや『ヴォクシー/ノア』などが健闘した。トヨタの登録車だけのシェアは46.7%で、14年から0.5ポイント伸ばした。ピークだった12年の48.6%には及ばないが、16年は新型プリウスがフルに寄与するすこともあり、登録車市場でのトヨタの攻勢が強まりそうだ。

一方、15年にシェアを落とした企業のなかでは日産などが16年での新モデル投入を控えている。16年の国内市場はこれまでの需要先食い傾向もあって「厳しい状況が続く」(池史彦日本自動車工業会会長)と、慎重な見方が多い。年初からの円高進行で輸出採算の悪化も懸念されるだけに、各社の国内市場での攻防が熱を帯びる展開となる。

《池原照雄》

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