【オートモーティブワールド16】XY軸のキメ、Z軸の届きに進化…クアルコムのワイヤレス給電システム

エコカー EV
非接触給電システムを展示したクアルコム(オートモーティブワールド2016/東京ビッグサイト/2016年1月13日)
非接触給電システムを展示したクアルコム(オートモーティブワールド2016/東京ビッグサイト/2016年1月13日) 全 7 枚 拡大写真

クアルコムは、13日に開幕したオートモーティブワールド2016で、自社のワイヤレス給電システムを導入した日産『リーフ』をデモ展示。DDコイルやバイポーラコイルによる非接触給電で、電力伝送・位置ずれ許容度などの向上、軽量化・小型化の進化などをアピールした。

「今回は、7.4kW伝送でリーフに標準搭載されているバッテリーを3時間程度で満充電にできることを示す」と同社スタッフ。実際にリーフを動かし、非接触給電が行われるまでを見せていた。

受電用パッドや非接触充電モジュールを搭載したリーフが、送電側のパッドの位置(X軸・Y軸)にくると、専用アプリがインストールされたスマホに「◎」が表示され、その後すみやかに充電が始まる。「ほぼ毎日充電するEV。いったん降りて、プラグをさすというアクションは、EV普及のネガティブな要素ともいえる。クルマを止めた瞬間、充電が始まるというスタイルを広め、EV量産市場へ準備が整ったことをアピールしたい」と同社スタッフは話していた。

さらに同社は、DDコイルやバイポーラコイルは、細くて高さ(Z軸)のある磁束パイプを発生させるというメリットをサンプルなどで紹介。CRコイルに比べてコンパクトで磁束のモレもおさえられるという。

「こうしたメリットから、地面の送電側と車体側の受電側でフルパワーの磁界結合ができ、位置合わせ許容度もじゅうぶんに確保される」(同社スタッフ)

また同社スタッフは、地面側の送電パッドにおける異物検出や通知システムについても紹介。「たとえば、強風送電パッドの上に空き缶やゴミがのってしまった場合、給電を中止し、ドライバーのスマホに通知する仕組みも設けている。こうした細かな仕掛けをセットにして、非接触給電の普及、その先にあるEVの普及に貢献したい」と話していた。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
  5. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る