【ウェアラブルEXPO16】歩けば充電する発電インソール、10秒ごとに位置情報を発信

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圧電膜をコーティングしたインソールを握って、発電させている様子
圧電膜をコーティングしたインソールを握って、発電させている様子 全 3 枚 拡大写真

 プラスチックの金型や成型加工を手掛けるムネカタは13日、東京ビッグサイトで開催中の「ウェアラブルEXPO」で、コーティング型圧電素子技術に関する展示を行った。

 これはスプレーによって圧電膜をコーティングするというもの。会場では「発電インソール」という形で、歩くたびに発電するソールが展示されていた。人が歩くときに歪みやすい母指球付近に圧電膜が形成され、一歩あたり20~50マイクロジュールの発電が行えるという。

 これを用いたデモでは、コンデンサーに蓄電された電力を元に、無線によって情報を発信する仕組みが紹介されていた。現場では空情報が発信されていたが、例えばGPSを内蔵すれば、目標値で10秒から15秒に1回、位置情報を発信できるとのこと。靴の温度やにおいなどをセンサーで感知し、それを送信するような利用も想定しているようだ。

 なお、圧電素子のスプレーコーティングは同社の独自技術となり、開発は約5年前に行われたという。フィルム状の圧電素子と違って接着層を必要としないため、発電効率が向上している。また、センサーとして使った場合にも、その精度を向上できるとのことだ。

 また、同社では笹子トンネル天井板落下事故を受けて、ボルトの老朽化の確認に、同社のコーティング型圧電素子が利用できないかと考えているという。ボルトに塗付することで、金属疲労やゆるみが原因となる振動の変化を感知。それを無線などで確認できれば、新たなセンサーを導入するコストや、期間を決めて部品を交換する手間を省けるようになるという。

 老朽化によって電位の変化が確認できることは、すでに立証されているという。ただ、具体的にどういった電位の変化を危険とみなすかについては、実証試験を進めている途中とのこと。将来的には車がトンネルに突入する際の気圧変化による天井の揺れを利用し、振動発電によるメンテナンスフリーなセンサーシステムを開発したいとのことだ。

【ウェアラブルEXPO】歩けば充電する発電インソール、10秒ごとに位置情報を発信

《丸田鉄平/H14》

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