【ダカール16】四輪総合優勝狙うプジョー勢、後半戦は苦難続く展開に

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プジョー2008 DKR
プジョー2008 DKR 全 8 枚 拡大写真

南米のアルゼンチンとボリビアに跨るルートで開催中のダカールラリー2016は1月10日の休息日を挟んで後半戦に突入、13日にステージ10を終了した。四輪総合では、上位独占で前半戦を終えたプジョー勢の行く手に暗雲漂う展開となってきている。

かつて「砂漠のライオン」の異名でダカールラリーを席巻した歴史をもつプジョーは、前回大会で四半世紀ぶりにワークス参戦を再開。復帰2年目の今回は『2008 DKR』& 超豪華ドライバー布陣による必勝を期しての臨戦だ。

そしてプジョー勢は前半戦を1-2-3でほぼ順調に消化し、このまま圧勝かと思われた。だが、後半戦に入ってまさかの事態が連発。まず後半最初のステージ8、ダカール初参戦ながらWRC(世界ラリー選手権)では2004~12年に9年連続チャンピオンという偉業を成してきた超大物新人セバスチャン・ローブがクラッシュ、優勝戦線から大きく後退してしまうことに。さらにステージ10では、WRCタイトル獲得2回&ダカール四輪総合優勝経験者のカルロス・サインツ(現役F1選手サインツJr.の父)も大幅な後退を強いられる事態に遭遇した。いずれも総合首位からの暗転であった。

ステージ10終了時点で、前半1-2-3の残る一角、二輪6回&四輪5回のダカール最多総合優勝回数を誇るステファン・ペテランセルが首位。2位のナッサー・アルアティア(MINI)に1時間の差を築いているが、この最後の砦ペテランセルにしても“問題”を抱えており、プジョーの前途は楽観しきれない状況となっている。

ペテランセルにはライバルのMINI勢から違法給油の指摘があり、主催者側からは無罪判定を得たものの、これを不服としたMINI側が問題をFIA(国際自動車連盟)の「インターナショナル・コート・オブ・アピール」に持ち込んだ模様なのだ。審議もしくは受諾に3日ほどを要するとの見込みもあるなど、状況には判然としない面もあるが、いずれにせよラリー終了前までの完全決着を望みたいところ。場合によってはペテランセルが首位の座を失うことにつながる可能性もあるわけで、プジョー26年ぶりの勝利への道程はまだまだ平坦とはいえない。

ステージ10を終えての四輪総合暫定順位(トップ6)は以下の通り。

1位 S.ペテランセル(プジョー)
2位 N.アルアティア(MINI)
3位 G.ドゥビリエ(トヨタ)
4位 M.ヒルボネン(MINI)
5位 L.ポールター(トヨタ)
6位 C.デプレ(プジョー)

目下4位のヒルボネンは、ローブ同様にWRCからの転向組。ローブは9位、サインツは19位となっている。

ラリーはステージ13までを戦ったのち、現地16日にアルゼンチンのロサリオでゴールを迎える予定だ。

《遠藤俊幸》

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