【東京オートサロン16】なぜ工具に漆? 「ウチだからやる」を貫く、京都機械工具

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KTC ネプロス漆ラチェットハンドルの20周年記念モデル、「祇園八坂」(冬)
KTC ネプロス漆ラチェットハンドルの20周年記念モデル、「祇園八坂」(冬) 全 22 枚 拡大写真

1月15日に開幕した、「東京オートサロン2016」。京都機械工具(KTC)のブースでは、20周年を記念した新モデルや漆塗りグリップの限定モデルなどの展示が目を惹いていた。

【画像全22枚】

まず20周年を記念して発売される「ネプロスiPブラック」シリーズ。9.5sqのラチェットツール、コンビネーションレンチ、ドライバーなどがラインナップされるが、その特徴はイオンプレーティングによる特殊コーティングが生み出す、透き通るような独特な黒鉄の輝きと質感だ。イオンプレーティングは、メッキより丈夫でキズがつきにくく、色あせもしない。ネプロスシリーズは、耐久性や実用性についても定評があるので「既存のネプロスユーザーのアップグレードとして使っていただきたい」と語るのは、ブランド戦略部 ブランド推進グループ 四関繁樹マネージャーだ。

6.3sqラチェットハンドルのNBR290シリーズには、さらに小型の3タイプが追加される。6.3sqは日本ではあまり多用するエンジニアは多くないが、欧米では人気がありニーズも高いという。追加されたのはショート(NBR290S)、フレックス(NBR290F)、フレックスショート(NBR290FS)。小型のラチェットツールは、手の入らない狭い部分などで威力を発揮する。日本人は手先が器用だから9.5sqでもこなしてしまうようだが、今後はEVの多様化、超小型モビリティやドローンの普及などで小型工具のニーズが高まるかもしれない。

最後は「ネプロス漆ラチェットハンドル」の20周年記念モデルだ。KTCでは、漆塗りの柄を持ったラチェットハンドルやドライバーなどの製品を出しているが、今回は京都の四季を表したデザインを追加した。絵柄のパターンは「嵐山」(春)、「清水」(夏)、「伏見稲荷」(秋)、「祇園八坂」(冬)とあり、独特のラメ模様のデザインは塗りによってひとつして同じものにはならないそうだ。

製品自体は実用に問題はないが、さすがにこれは実際に使うというより贈り物、記念品としての利用がメインのようだ。ブランドのPRという側面もあるが、なぜ、こんな製品を出すのか聞いてみたところ「京都のメーカーというのもありますが、他がやらないことを、ということであえてウチがやっています。そういった反応もむしろうれしいくらいです(笑)」(四関氏)と答えてくれた。

さらにKTCでは、今年から会社のマスコットとして、アニメキャラのような「ケイティ」という女の子のキャラクターを採用した。これも同社としては初の試みで、四関氏の言う「あえてやる」のひとつのようだ。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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