【日産 セレナ 試乗】安心感やマイルドな走り、熟成の域に達したミニバン…藤島知子

試乗記 国産車
日産 セレナ
日産 セレナ 全 8 枚 拡大写真

日産『セレナ』のハイブリッドシステムは、ブレーキエネルギー回生で蓄えたエネルギーを利用して、低燃費ドライブを促す簡易的なタイプ。いわゆるトヨタ『プリウス』や『ヴォクシー』などといった、モーターのみで走れる領域をもつハイブリッドとは異なる。

現行型のセレナはモデル末期とあって熟成の域に達しているが、乗員にパノラマ視界を提供する広いガラスエリアをはじめ、サイドウィンドウを低め切り込んだ設計は運転席からの直接視界にも優れている。車線変更の際は窓越しに自車周辺のクルマの流れが直接確認しやすいので、ウィークデーはママがドライブする場合でも不安が少なく、安心して走らせやすい。 

ミニバンらしく、走行フィールはマイルド。動作は比較的のっそりとしたリズムで動き出していく。荒っぽい運転をしたり、飛ばそうという気持ちにはならず、家族や友達たちと会話しながらゆったり構えてドライブするシーンが頭に浮かぶ。

ちょっと気になったのは運転席のシートを前方寄りにスライドしたときにステアリングコラムの張りだしに膝が当たること。座高が低いドライバーの場合、アイポイントを高めるためにシートの座面を上げる必要があるので、適正な運転姿勢を確保する上では今後改善して欲しい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

藤島知子|モータージャーナリスト
幼い頃からのクルマ好きが高じて、2002年からワンメイクレースに挑戦。市販車からフォーミュラカーに至るまで、ジャンルを問わず、さまざまなレースに参加している。2007年にはマツダロードスターレースで女性初のクラス優勝を獲得した経験をもつ。現在はクルマの楽しさを多くの人に伝えようと、自動車専門誌、一般誌、TV、WEB媒体を通じて活動中。走り好きの目線と女性の目線の両方向から、カーライフ全般をサポートしている。COTYの選考基準は、クルマと共に過ごす日常において、気持ちを豊かにしてくれるクルマかどうかに焦点を当てる。

《藤島知子》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. BMW、カーボン素材を天然繊維複合素材に置き換え、量産車に採用へ
  5. トヨタの顧客は1億5000万台…バリューチェーンで財務基盤強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る