【日産 デイズ ルークス 試乗】驚異的な燃費性能、高速走行も得意…青山尚暉

試乗記 国産車
日産 デイズ ルークス ハイウェイスター
日産 デイズ ルークス ハイウェイスター 全 8 枚 拡大写真

2015年4月にマイナーチェンジが施された、軽自動車の超激戦区、人気の中心となるモアスペース系の『デイズルークス』。

ボックス型ミニバンを思わせるクラス最大級の室内高を持つ上質感溢れる室内空間。使い勝手抜群の左右分割式リヤシートスライド。エアコンの冷風を車内隅々にまで行き渡らせるリヤサーキュレーターの装備。そして低車速域衝突被害軽減ブレーキシステム&誤発進抑制機能の設定といった先進安全機能はそのままに、エコ性能、エクステリアを中心に進化させてきた。

ここで試乗した「ハイウェイスターXVセレクション」、NAモデルは従来からアイドリングストップを備えていたが、そのコーストストップ領域を9km/hから13km/hに拡大。モード燃費はFF車で0.2km/リットル向上した26.2km/リットルに。ちなみにターボモデルは新たにアイドリングストップ機構を追加し1.8km/リットル向上した24.0km/リットルを達成。世の中にはもっとモード燃費がいいクルマも存在するが、ガソリン車の重量級モアスペース軽としては驚異的な燃費性能と断言できる。

走ればさすがにNAモデルだとパワー、トルクは「街乗りベスト」という印象だが、低速で扱いやすく50km/hを超えたあたりから中立付近がビシリと引き締まる電動パワステの設定が好ましい。高速走行は意外なほど得意。全高が1775mmと多くのSUVより高いため、カーブでの車体の傾きはそれなりだが、ロール感は自然で安心感があり、よほど荒い運転をしない限りグラリとした不安な挙動とは無縁。

副変速機付きCVTがもたらす巡行時のエンジン回転の低さによるクラス最上級の静粛性、『デイズ』より硬めとはいえ、しなやかさもある乗り心地もデイズルークスの大きな魅力と言っていい。子育て世代からミニバンからのダウンサイジング派、ペットの乗せやすさから愛犬家にも“薦めちゃえ”、と言いたくなるデイズルークスである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《青山尚暉》

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