アンプをグレードアップするなら「単体DSP」…本格システム構築法

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
rainbow(レインボウ)・DSP1.8 + WiFi Module
rainbow(レインボウ)・DSP1.8 + WiFi Module 全 3 枚 拡大写真

純正ナビ等を搭載したまま、それを核とする本格カーオーディオシステムの構築法をご紹介している。前回は、「DSP内蔵パワーアンプ」を導入する方法について解説した。引き続いて今回は、「単体DSP」を活用する方法について、その利点と、楽しみ方のコツをお伝えしていく。

まずは、ここで言うところの“本格システム”の定義についておさらいしておきたい。それは、「DSPを用いるシステム」であり、「外部パワーアンプを使用するシステム」である。

「DSP」を用いることで得られる最大のメリットは、「タイムアライメント」が使えることだ。当機能があれば、“すべてのスピーカーから等距離の場所にいるかのような状況を擬似的に作り出す”ことが可能となり、ステレオイメージを正しく感じことができる。さらには、その他の調整機能も充実するので、高度にサウンドをコントロールすることが可能になる。また、「外部アンプ」を導入することで、サウンドに余裕が生まれ、解像度、ダイナミクスも上がっていく。

このような、魅力的なサウンドを楽しむことができる“本格システム”を、1台のユニットで完結させようとする方法が、「DSP内蔵パワーアンプ」を活用するスタイルであった。比較的に低予算で導入でき、インストールスペースも最小限ですむことがメリットだと解説させていただいた。

しかしながら、デメリットもある。それは、システムをステップアップできないこと。

スピーカーをステップアップさせることはできるので、発展性がまったくないわけではないが、アンプを換えていく楽しみは味わえない。「DSP内蔵パワーアンプ」もたくさんの機種があるので、最初はいろいろと選べるのだが、一度機種を決めたら、アンプについては、発展性が止まってしまうのである。

というわけで、アンプをグレードアップさせていくことを視野に入れるならば、「単体DSP」を活用するスタイルがおすすめだ。

しかしながら、「単体DSP」を活用するスタイルは、コストがより多くかかってしまうことがデメリットだ。初期投資も高くなるし、システムアップしていけば、都度出費もかさんでしまう。

だが、段階を経ていけば、ある程度負担は軽減できる。遠回りな方法にはなるが、最初は敢えて2chアンプ1台だけを導入してフロント2ウェイをパッシブで鳴らし、時期が来たらもう1台2chアンプを購入し、フロントをマルチドライブする。さらに次のタイミングで上級な2chアンプを買ってミッドウーファーの音質をアップさせ、今まで使っていた2chアンプはサブウーファー用に使う。というようなやり方も大いにアリだと思うのだが、いかがだろうか。

最初から大がかりなシステムを完成させるのも良いのだが、コツコツと発展させていくと、音質アップする感動を何度も味わえる。次はどのアンプを買おうかと、あれこれと思いを巡らせるのも楽しい。これが、「単体DSP」を導入するスタイルの、最大のメリットと言ってもいいだろう。

さて、「単体DSP」を用いる場合でも、純正システムへの組み込み方は「DSP内蔵パワーアンプ」を導入する場合と同様だ。純正システムのスピーカー出力をどこかしらから取り出して「単体DSP」の“ハイレベルインプット”に入力すればOKだ。

ちなみに、インストールにおいてのコツがあるので、それもご紹介しておきたい。それは、「DSPとパワーアンプは、近くに並べたほうがいい」というもの。理由は、「単体DSP」と「パワーアンプ」を接続するRCAケーブルが短くてすむからだ。システムが大がかりになるほどに、必要なRCAケーブルの本数が増えてくる。そうなるとケーブル代が結構効いてくる。レベルアップさせていくに従って、ケーブルにもこだわりたくなるし、短いほうがより良いケーブルを導入しやすい。インストール場所を考える際には、ケーブルのこともお忘れなく。

さて、次回は当特集の最終回となる。ここからさらに「サブソースユニット」を活用するスタイルについて考えていく。次回もお付き合いいただけたら幸いだ。

純正オーディオを活かした“本格システム構築法”研究! Section 02 「単体DSP」活用スタイル

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』が日本導入…6月の新型車ランキング
  2. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  3. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  4. トヨタ車体、『アルファード』『ヴェルファイア』をトヨタ自動車に生産移管、いなべ工場は商用車専用に
  5. トヨタ RAV4 新型の競合は? 価格帯別にライバルを予想する
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る