【レットブル・エアレース】室屋義秀選手、開幕戦を前に抱負を語る

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「今年の目標は年間総合優勝」と語る室屋義秀選手。
「今年の目標は年間総合優勝」と語る室屋義秀選手。 全 7 枚 拡大写真

レッドブル・ジャパンは24日、レッドブル・エアレース(Red Bull Air Race World Championship 2016)に参加する室屋義秀選手の記者会見を東京都内で実施した。エアレースの2016年シーズンはアブダビ(3月11-12日)で開催される第1戦からスタートするが、室屋選手は今年の目標や抱負について直に語っている。

2015年シーズンでは前半に新しい機体「EDGE540 V3.5」を導入し、後半4戦のうち3戦ではファイナルに進むなど、具体的な成果を出している室屋選手だが、「2016年シーズンの目標は総合優勝ですが、そのための布石を打つ期間。それが2015年のシーズンでした」とする。勝つための着実なステップを踏み、チームメンバーの補強も行ってきた。

新しい機体は千葉大会から導入されたが、室屋選手は「日本での記念すべき初レースに間に合うように無理して導入したが、思ったよりも速くてオーバーGで失格になるという残念な結果と、その一方でコースレコードを記録するという良好な結果の二つを同時に出した」とする。新しい機体に慣れるための熟成期間が2015年シリーズ後半で、2016年はこの機体にさらなる改良を加え、戦闘力を強化すべく準備を続けてきた。

その強化策の最たるものが「ウイングレットの導入」だった。室屋選手いわく「ライバルに1秒近い差をつけられ、混戦の中から抜け出すことができる可能性の高いアイテムだった」というもので、チームのエンジニアによるオリジナルの設計。2015年10月にはレースコミッティーから使用の認可を受けたものの、今年1月に審査担当者が変わり、テスト直前に「使用NG」を突きつけられたという。テカニカル要因が大きいとみられるが、NGとなった理由も明確になってはいない。2015年シーズンでも機体にウイングレットを装着して飛んだ他の選手もいたが、こちらは継続使用が認められる情勢であり、「使用に向けた交渉は続けているが、開幕戦は使うことができず、厳しい情勢の中で戦わなくてはならない。抜け出せると思っていた混戦の中に逆戻りしてしまった」という。

「戦闘力の高いアイテムが初戦から使えない」というショックは大きく、室屋選手も「1年間の計画が直前でダメになってしまった」と肩を落とすが、1戦目と2戦目(オーストリア)、2戦目と3戦目(日本)の間には若干の時間があるので、チームとしてはこの時間を活用して他の施策を導入することを検討しているようだ。

エアレースだけではなく、エアショーを通じて「空を飛ぶということの魅力を伝えていく」という活動は今年も引き続き実施していくと明言しており、日本国内で開催される航空祭や、日本での活動拠点としている福島で室屋選手による演技飛行(エアロバティックス)を見られる機会が今年も何度か予定されている。

《石田真一》

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