自動運転に応用できる量子レーダーカメラの設計法を開発

自動車 テクノロジー 安全
自動運転用・量子レーダーカメラの概念と特徴(左:既存技術と右:新技術のターゲットの識別能力の比較)
自動運転用・量子レーダーカメラの概念と特徴(左:既存技術と右:新技術のターゲットの識別能力の比較) 全 1 枚 拡大写真

玉川大学の量子情報科学研究所の研究グループは、アメリカのDARPA(米国国防高等研究計画局)で開発された量子計測の原理を自動車用量子レーダーカメラとして転用する理論を開発した。

自動運転では、自動車の周辺の障害物を捕捉することが必要不可欠で、現在、歩行者などを捕捉するため、超高感度ステレオカメラやイメージング・ライダーなどが開発されている。これら自動運転用センサーは、原則、ターゲットに照射する光の反射波が運んでくる1次情報を分析することで障害物を画像化する。

こうした原理のセンサーは、反射波に対する擾乱によって性能が急激に劣化する。米国DARPAで開発された新しい量子計測原理では、反射波の2次情報を利用して画像化が可能となる。この特徴を現実的な擾乱の環境下、自動運転で実現する方法を研究した結果、100メートル程度のセンサー領域をカバーするシステムが実現可能であることを理論的に確認した。

今回の成果は、日欧の自動車部品メーカーなどに事前情報として提供。今後、車内の光ネットワーク化と連携して高性能化が期待されるとしている。

今回の研究成果は、3月14日からロンドンで開催されるInternational Conference on Quantum Physicsで第1報が発表される。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 父親への贈り物に“16万針の刺繍”で飾ったロールスロイスを…世界に一台の『ファントム・ダンテル』公開
  2. 「これは欲しくなる!」ランチア『イプシロン』のスポーツグレード登場に日本のファンも注目
  3. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  4. スバル唯一の海外工場、米SIAが生産600万台達成…今秋生産終了の『レガシィ』ラインオフ
  5. 大阪府警の白バイ、2025年度も「隼オイル」継続採用…過酷な環境でも安定した性能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る