富士重 吉永社長「共通化・コストダウンが目的ではない」…スバルグローバルプラットフォーム

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スバルグローバルプラットフォーム
スバルグローバルプラットフォーム 全 8 枚 拡大写真

3月7日、富士重工業(スバル)は次世代に向けた共通プラットフォームの狙い、技術に関する記者発表会を開催した。登壇したのは、代表取締役社長 吉永泰之氏、専務取締役執行役員 武藤直人氏、執行役員 大拔哲雄氏、デザイン部 部長 石井守氏の4名だ。

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吉永社長は、「スバルが提供する“安心と愉しさ”を加速するため、次世代のプラットフォームを開発してきました。今回それを発表するにあたり、スバルの技術者が何を考え、何をしようとしているのかをみなさんに知ってもらうためにこの会を開いたようなものです」と挨拶した。そのために研究開発費を年500億円程度だったものから、2015年におよそ倍の1000億円まで拡大しており、これを2020年まで継続したいとも語った。

続けて「近年、各社の新しいプラットフォームの発表が続いていますが、どれも効率やコストを考えての共通プラットフォーム構想といえます。しかし、安心・安全・愉しさを是とするスバルでは、コストや効率化よりも安全性能や走りの質感を高めるためのものとして考えています」(吉永社長)と、他社のグローバルプラットフォームとの違いを強調した。

この点については、発表会最後の質疑応答でも「トヨタTNGA、マツダSKYACTIV、日産CMFのようなわかりやすい名称や略称はつけないのか」という問いに対して「貴重なご意見ありがとうございます」(武藤執行役員)とかわしていたように、スバルにとってはマーケティング的な施策というより、安全性能を追求するうえでの技術のひとつという位置づけであることがうかがえる。

また、新プラットフォームのカットモデルをみると、共通化や生産性向上のための構造というより、スポーツカーや競技車両の補強のような点が目立つ。バルクヘッドまわり、ストラットのアッパーマウントからタイヤハウスの形状、Aピラーからサイドパネルの構造など、共通化、コストダウンというよりシャシー剛性を上げるという設計が強く伝わってくる。

その上で、「新しいプラットフォームを使用した車の開発は進んでおり、私も試乗させてもらっています。本当にワクワクする車に仕上がると思っており、この開発車は2016年後半の次期『インプレッサ』で市場投入される予定です」(吉永社長)と語った。

なお、自動運転が視野に入っているのは当然として、プラグインハイブリッド(PHV)、EVプラットフォームとしても考えられた設計でもあるそうだ。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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