すばる望遠鏡で126億光年彼方の宇宙に小さな銀河を多数発見

宇宙 科学
54個の銀河のうち、二つの小さな銀河が衝突しているように見える例
54個の銀河のうち、二つの小さな銀河が衝突しているように見える例 全 4 枚 拡大写真

国立天文台は、愛媛大学などの研究チームがすばる望遠鏡で発見した126億光年彼方の宇宙にある若い銀河80個を、ハッブル宇宙望遠鏡で撮影した結果、54個の銀河で詳細な形が写し出され、うち8個が2つの小さな銀河の集まりであることを発見したと発表した。

残り46個は一つの銀河のように見えているが、少し伸びた構造をしていた。コンピュータシミュレーションを駆使して調べたところ、この少し伸びた構造も、2つ以上の小さな銀河が非常に近い距離にあることで説明できることが明らかになった。ハッブル宇宙望遠鏡でも分解できないくらい、2つの小さな銀河が近づいていたため、1個の銀河に見えていたと考えられる。

これらの結果から、126億光年彼方の宇宙では、小さな銀河の塊が衝突することで星が活発に作られ、大きな銀河へと育っていく途上にいると考えられるとしている。

研究チームはハッブル宇宙望遠鏡の基幹プログラム・宇宙進化サーベイ「コスモス・プロジェクト」の一環として、すばる望遠鏡を使った観測を進めてきた。すばる望遠鏡は、初期宇宙における銀河成長を解き明かす上で重要な天体の発見に貢献している。

今回の研究成果は、アメリカ天文学会の天体物理学誌「アストロフィジカル・ジャーナル」に掲載された。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. ホンダ『プレリュード』新型、ホームページで先行公開…発売は9月
  3. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  4. スバル『フォレスター』に早くも「理想の姿」と話題の特別仕様、「最初から出してよ!」の声も
  5. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る