【トヨタ ランドクルーザー 200 試乗】デザインや安全装備は良くなったが走りには古さも…松下宏

試乗記 国産車
トヨタ ランドクルーザー200
トヨタ ランドクルーザー200 全 17 枚 拡大写真

『ランドクルーザー』200系は本格派のクロカン4WDとして世界中で高く評価されている。道なき道を走るような使い方をするユーザーから、走破性の高さや故障の少なさ、修理のしやすさなどの点が、高く評価されているのだ。

【画像全17枚】

ランクルのシリーズの中には70系のようなヘビーデューティーなモデルもあるから、ラグジュアリーな要素も持つ200系はSUVという呼び方で良いのかもしれないが、SUVというよりクロカン4WDと呼ぶべき存在である。

200系がデビューしたのは2007年で、これまでも2011年にマイナーチェンジを実施し、2013年にも改良を実施しているが、2015年には内外装のデザインの変更や安全装備の充実化など、改めて大幅なマイナーチェンジが行われた。

外観デザインはフロントグリルが一段と堂々としたものになり、同時にLEDヘッドランプを採用するなどして新しい顔にした。大きなボディサイズと合わせ、威風堂々といった感じである。内装は金属調の加飾や手触りの良い表皮を採用している。全体に高級感、質感が高められている。

ランクル200系は乗り込むのがけっこう大変だ。サイドステップが設けられていて、それを踏み台にして乗り込むが、フロントピラーに設けられたアシストグリップも使わないと乗り降りがしにくい。

乗り込んでしまえば高めの着座位置から前方視界が大きく開け、へこみを設けたボンネットフードがそれを支援してくれる。更に今回の改良で、クルマの真上から俯瞰(ふかん)した映像を表示するマルチテレインモニター(オプション)が設けられ、周囲の安全を確認できるようにしている。

またトヨタの最新の安全技術であるトヨタ・セーフティ・センスPを装備したのもポイントだ。ミリ波レーダーと単眼カメラによって人間を見分けることもできるプリクラッシュ・セーフティシステムを含めたシステムである。

パワートレーンに関しては変更を受けていない。V型8気筒4.6リットルエンジンと6速ATとの組み合わせが引き続き搭載されている。パワー&トルクは234kW/460Nmの実力を持つ。

車両重量は2720kgに達し、定員が乗車すれば3tを超えるようなスーパーヘビー級のクルマだから、動力性能はもっと高くても良いくらいだし、トルク性能に優れたディーゼルが欲しいとも感じさせるが、このエンジンでも必要にして十分な走りは確保されている。

エンジンの吹き上がりは特に軽快なものではないが、重いボディを力強く押し出していく重厚感のある加速フィールが得られる。この加速感はこのクルマにふさわしいものである。

乗り心地はさほど良くない。フレーム付きのボディ構造が影響してはっきりと振動を感じさせるからだ。200系がデビューした直後に試乗したときには、100系に比べると格段に良くなって、乗用車感覚の乗り心地になったなと感じた覚えがあるが、今の時点で改めて乗るとさすがに古さを感じてしまう。

これはほかのクルマの走りや乗り心地がどんどん向上し、“家賃”が高くなっているためでもある。逆に静粛性に関しては、クラウンなどの高級車を思わせるようなレベルに達していた。

試乗したZXの本体価格は680万円を超え、試乗車には120万円ほどのオプションが装着されて800万円を超える仕様になっていた。高級なクロカン4WDらしい価格である。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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