トヨタ、HVの使用済み電池を水素供給施設で活用

自動車 ビジネス 企業動向
蓄電システムのHV使用済み電池(トヨタタービンアンドシステム)
蓄電システムのHV使用済み電池(トヨタタービンアンドシステム) 全 3 枚 拡大写真

トヨタ自動車は、神奈川県などと2016年度後半に京浜臨海部で始める水素のサプライチェーン実証プロジェクトで、ハイブリッド車(HV)の使用済みニッケル水素電池を、水素製造拠点の蓄電システムとして再利用する。

このプロジェクトは、横浜市が保有する風力発電所の電力を使って水素を造り、京浜臨海部の工場や倉庫などで燃料電池フォークリフトの燃料に使うもので、18年度末まで実証実験を行う。製造された水素は貯蔵・圧縮して専用の充てん車に積み込み、工場などにデリバリーする。

こうした貯蔵・圧縮のための電力エネルギーも風力でまかなうが、自然エネルギーなので発電できない場合があり、発電に余力がある時に蓄電システムに貯める仕組みとしている。この蓄電用のバッテリーに『プリウス』などで使用済みとなったニッケル水素電池を活用するもので、180個(180台分)の電池をつなぎ、最大で150kWhが蓄電できるようにする。

この蓄電システムはトヨタの子会社でコージェネレーションなどのエネルギー事業を手掛けているトヨタタービンアンドシステム(豊田市)が担当する。同社は13年からHVの使用済み電池を、事業所のピークカット用蓄電池として再利用する事業も手掛けており、そのノウハウを生かすこととした。

トヨタは10年から住友金属鉱山などと使用済みニッケル水素電池のニッケルをリサイクルする事業も始めており、今後急増するHVの使用済み電池の活用を拡充させる方針だ。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アルファロメオの新型SUV『ジュニア』日本発売に、「420万円はリーズナブル」「マジで美しい」など反響続々
  2. トヨタ車体、『アルファード』『ヴェルファイア』をトヨタ自動車に生産移管、いなべ工場は商用車専用に
  3. クーペSUVに進化! アルファロメオ『ステルヴィオ』次期型を完全プレビュー
  4. 「まさにアメリカンスポーツの最高到達点」1000馬力越えの『コルベット』にSNSも注目!コスパ最強ハイパーカー誕生か
  5. 背もたれに貼り付いた子どもたちの頭髪に…学術集会で議論された「ジュニアシートの適正使用」【岩貞るみこの人道車医】
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
ランキングをもっと見る