軍艦の“縦列係留”、防空壕、廃線跡…日本海唯一の軍港都市・舞鶴[フォトレポート]

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土日祝日に一般公開される北吸桟橋には、女性の姿も多く見かける
土日祝日に一般公開される北吸桟橋には、女性の姿も多く見かける 全 30 枚 拡大写真

沿岸に複数の原発を控える日本海唯一の軍港都市、舞鶴。朝鮮半島情勢などと対峙する舞鶴港は、横須賀・呉・佐世保・大湊とならぶ海上自衛隊五大基地のひとつで、舞鶴地方隊の「ひゅうが」「みょうこう」「ましゅう」などが1本の桟橋に縦列に係留する(写真30枚)。

1901(明治34)年に旧海軍舞鶴鎮守府が置かれ、軍港都市として発展してきた舞鶴には、舞鶴地方総監部、第44掃海隊、弾薬整備補給所、造修補給所、舞鶴航空基地などの海上自衛隊舞鶴地方隊の拠点をはじめ、小樽を結ぶ定期船が発着するフェリーターミナル、国の重要文化財「赤レンガ倉庫群」、造船事業を行うジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所、ガントリークレーンを備えた国際ふ頭・物流ターミナル、舞鶴漁港などが集結している。

そのなかでも、東港の海上自衛隊北吸桟橋は、全長1kmにおよぶ一直線の桟橋で、北は秋田から南は島根まで、1600kmの海域を護る船たちが縦列に停泊する珍しい光景を垣間見ることができる。この桟橋や海軍記念館、飛行場は、土曜・日曜・祝日などに一般公開され、船や滑走路などを間近に見られる。

桟橋には、かつてトロッコ列車などが行き来していたと思われるレールや、自衛隊グッズなどが売られているコンビニ(Yショップスマイル北吸係留所店)などもある。

また、桟橋の南側には、軍港と東舞鶴駅を結ぶ中舞鶴線の廃線跡もあり、その北吸トンネル(国の登録有形文化財)などは歩道として整備され、明治期につくられた鉄路の面影に触れられる。赤れんが3号棟(明治35年造、旧海軍兵器廠倉庫)には、中舞鶴線を再現したジオラマ、レール、ディーゼル機関車、トロッコなどが展示されている。

さらに、舞鶴線に沿う京都府道28号を西へと行くと、東舞鶴駅と西舞鶴駅のちょうどまんなか付近に、GLMのEVスポーツカー『トミーカイラZZ』が量産される小阪金属工業のファクトリーがあったり、西舞鶴駅には京都丹後鉄道(ウィラートレインズ)の看板列車「丹後の海」や観光列車「あかまつ」「くろまつ」「あおまつ」の姿もある。

あちこちに防空壕の跡も見られる舞鶴。市はことし2月、神奈川県横須賀市、広島県呉市、長崎県佐世保市と共同で、「軍港都市 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 -日本近代化の躍動を体感できるまち-」と題したストーリーを、文化庁が認定する「日本遺産」に申請した。

《レスポンス編集部》

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