【VW パサートGTE で1000kmドイツ旅】その3…スイス国境を越え、文化都市ローザンヌへ

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VW パサートGTE(スイス・レマン湖のほとりにて)
VW パサートGTE(スイス・レマン湖のほとりにて) 全 12 枚 拡大写真

前回は、ドイツ・シュパイアーにあるシュパイアー技術博物館を見学し、歴史的な建物が残る環境首都フライブルクで一泊した。今回の旅も今回で最後。スイス国境を越え、文化都市ローザンヌとレマン湖を目指す。

◆アウトバーンを走り、そのままスイスへ入国

今回の旅ではVW『パサートGTE』で、ドイツからスイスまで約1000kmを走る。未日本だが、環境性能はもちろん、モーターとエンジンを使った力強い走行性能が特長だ。その1でも述べた通り、ドイツの高速道路アウトバーンを200km/hで走行しても安定した走りと静粛性を兼ね備えている。

フライブルクからは、アウトバーンを走って行けばそのままスイスに入国できるのだが、その前にやらなければいけないことが1つある。ステッカーの購入だ。

スイス国内の高速道路を走るには専用ステッカーをクルマのフロントガラスに貼らなくてはいけない。もちろんスイス国外でも販売しており、今回はアウトバーンのサービスエリアで購入した。値段は40ユーロで、買った年の間はずっと使用できる。ついでに昼食も食べることにし、ドイツ人のソウルフード(?)、カリーヴルストをいただいた。出てきたソーセージの大きさに少し驚いたが、スパイシーなソースが絶妙で、すべて食べきってしまった。

サービスエリアを出ると、アウトバーンを走るのもこれで最後ということで、少しスピードを出しながら走る。スイスの高速道路はドイツ以上に制限速度に厳格で、無制限速度区間も存在しないからだ。するとすぐに国境に到着。国境、と言っても見た目は日本の高速道路にある料金所のよう。ETCのゲートを通るように低速で進むと、そのまま入国することができた。時折パスポートの提示を求められることや、荷物チェックなどもされることがあるというので、国境を通る際は毎回準備をしておいた方がいいだろう。

◆スイスを走る。ドイツとの違いは?

国境を抜けると、高速道路の雰囲気がガラッと変わった。制限速度は120km/hになり、合流やトンネルなどが増えて複雑になる。制限速度は遅くなったものの、突然の変化に今まで以上に気を使って運転する。雰囲気はまるで東京の首都高速道路だ。

スイスでの運転にも少し慣れてきたところで、高速道路を降りた。ここからは下道でローザンヌを目指す。途中にある小さな町を通ると、看板はすべてフランス語になっていた(ローザンヌのあるスイス西側はフランス語が公用語)。広大な平野を走っていたかと思えば、突然アップダウンの激しい山道になるなど、ずっと平地を走っていたドイツと比べると、その道路環境は大きく変わっていた。

山道を抜けると、突如フランス風の建物に囲まれ、目の前には巨大な湖、レマン湖が広がっていた。このレマン湖のほとりにある都市が、文化都市ローザンヌだ。

◆文化都市ローザンヌ…町並みはまるでパリ

最終目的地であるレマン湖のすぐ隣にあるのが文化都市ローザンヌ。標高495mに位置し、人口はおよそ14万人。公用語はフランス語で、西南に50kmほど行ったところにジュネーブがある。ローザンヌ国際バレエコンクールがよく知られているだけでなく、工科大学や音楽学校、美術学校などもあり、バレエや劇、音楽など芸術活動が盛んな文化都市だ。

せっかくなのでクルマを降りて、少し歩いてみた。街の雰囲気はドイツと大きく異なり、建物はフランス風だ(その2で紹介しているドイツの街フライブルクと比較)。クルマが入れない道も多くあり、たくさんの人が観光やショッピングを楽しむ姿がみられた。街にはトロリーバス(電車のように架線からとった電気を動力として走るバス)、バス、地下鉄も走っており、公共交通がとても発達している。

丘の上にあるローザンヌ大聖堂まで行ってみると、ローザンヌの街を一望できた。

◆レマン湖、旅の終わりに

ローザンヌから坂をくだっていくように走ると、すぐレマン湖に着く。今回の旅の終着点だ。

レマン湖はスイスとフランスにまたがるように位置し、ヨーロッパでも有数の巨大な湖。湖全体の約40%がフランス、約60%がスイス国内にあり、その大きさはおよそ540平方km。東京都のおよそ1/4ほどの大きさだ。

実際に湖岸まで行ってみると、湖が大きすぎて対岸が見えない。まるで海に来てしまったような気にもなるが湖面は穏やかで、とても静かだ。ここでパサートGTEを降り、その姿を写真に収めた。

総走行距離およそ1000km。アウトバーンでの高速走行も、スイスのアップダウンの激しい山道も問題なくこなし、それでいて環境に優しいパサートGTE。今回の旅を大いに楽しめたのも、このクルマのおかげ。日本を走る日がいつになるのか、今から楽しみだ。

《取材協力》
フォルクスワーゲングループジャパン

《関 航介》

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