【ジャカルタモーターショー16】「日本車に一矢報いる」シボレーのSUV戦略

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出展されたシボレー「トラックス」。『SMART』は、「Sunroof」「Mylink」「Airbags」「Ride&Comfort」「TurboCharged Engine」の頭文字を取ったもの
出展されたシボレー「トラックス」。『SMART』は、「Sunroof」「Mylink」「Airbags」「Ride&Comfort」「TurboCharged Engine」の頭文字を取ったもの 全 13 枚 拡大写真

シボレーがインドネシア国際モーターショー(IIMS)でアピールしたのは、2015年12月に新規投入されたGMのグローバル小型SUV『トラックス』だ。市販車のワールドデビューは2013年初頭、世界140か国以上で販売され、手頃なサイズ感と実用性の高さで大ヒットしたモデルである。

グローバルでのパワーユニットは1.4リットルガソリンターボ、1.6リットルガソリン、1.8リットルガソリン、加えて「CDTI」と呼ばれる1.7リットルディーゼルの3種類を用意するが、インドネシア国内には1.4リットルガソリンターボのみが投入された。ミッションはティプトロニック機構付き6速ATが組み合わされ、駆動方式は2WDを採用する。

ボディサイズでは、とくに全長が4248mmと非常にコンパクト。これはライバルとされるホンダ『HR-V』(日本名:ヴェゼル)や三菱『ASX』(日本名:RVR)よりも50mm弱短い。その分だけホイールベースが短くなっているのは確かだが、むしろそれが取り回しの良さにもつながる。混雑が激しいインドネシアの道路事情を踏まえると、結果としてプラス効果となってくるわけだ。

室内は5人が余裕で着座できるスペースが確保されており、後席はルーミーさを感じさせる高さがある。ルーフが高めのSUVならではのメリットを活かした造りで、これが同乗者に快適性をもたらす。後部シートは60:40で分割でき、折りたためば1370リットルという巨大なカーゴスペースが生まれる。その他にも車内には15の収納スペースも設けられるなど、コンパクトなボディサイズながらSUVらしい十分な実用性を実感できることだろう。

この日のプレスカンファレンスでGMインドンネシア社長のガウラブ・グプタ氏は、「トラックスは昨年12月に発売して以来、大勢の方に購入していただいた。それに対する感謝の意を表して、我々は『Theatre of Dream』としたキャンペーンプログラムを立ち上げた。トラックスを購入していただいたすべての人に、シボレーが契約しているマンチェスター・ユナイテッドの試合をVIPルームから観戦できる招待状を届けた」と発表。

さらに、兄妹車である『キャプティバ』は36か月間に渡って、『オーランド』では12か月に渡る“ゼロ金利”キャンペーンを実施。これらのキャンペーンを展開することで日本車などのライバルに一矢を報いたいとした。インドネシアでは所得水準の高まりと共にSUVの販売が増える傾向にあり、中でもホンダ「HR-V」は登場以来トップを独走している。

《会田肇》

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