【ジャカルタモーターショー16】電動二輪、異なるアプローチの2ブランド

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「ZERO SR」をカフェレーサー仕様としたプロトタイプ
「ZERO SR」をカフェレーサー仕様としたプロトタイプ 全 10 枚 拡大写真

インドネシア国際モーターショー(IIMS2016)は二輪メーカーの出展も大きな特徴だが、見逃せなかったのはPT Garansindo Technologies社によって2つの電動二輪車ブランドが出展されたことだ。一つはスポーツ電動二輪車を手掛ける「ZERO MOTORCYCLES」と、電動自転車『E-BIKE』を展示した「イタルジェット社」だ。

ZERO MOTORCYCLESは、アメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズに本社を置く「ZERO」社が手掛けるもので、電動バイクの多くがスクーターである中で、すべてのラインナップをスポーツモデルとしているのが特徴だ。

IIMSに出展したのもすべてがスポーツモデル。会場の一番目立つ場所に置いたのは標準車『SR』に、カーボンファイバー製のフルカウルに身を包んだカフェレーサー仕様のプロトタイプだ。パワーユニットは、最高出力67ps、最大トルク144Nmを発揮する空冷ブラシレスモーターを搭載。得られるパフォーマンスは標準車のSRで最高速度が164km/hに達し、0-100km/hはわずか3.3秒で到達できる(標準バッテリー搭載の「ZF12.5」)という。

インドネシア国内での価格は、SR ZF12.5で2億9900万ルピア(約250万円)。会場内でSRの商談が成立した際は、このプロトタイプへ無料でグレードアップするキャンペーンも実施された。

また、会場内にはオフローダーである『FX』も出展。パワーユニットは44ps(ZF5.7)と27ps(ZF2.8)の2タイプの電動モーターが用意され、ZF5.7では0-100km/hが4.0秒、ZF2.8では同4.3秒で走り切る。ただ、航続距離は短めで、バッテリーが小さいZF2.8ではシティレンジモードが56km、ハイウェイレンジが24kmにとどまる。価格は「FX」ZF2.8で1億7900ルピア(約150万円)。

そして、イタルジェット社の「E-BIKE」。会場では『Angel』『DiablOne』『ASCOT』『ASCOT SPORT』の個性的な4タイプを揃えた。どのモデルも太いタイヤ故に一見するとバイクにも見える。しかし、ペダルもあって電動モーターで駆動をアシストする完全な電動自転車だ。

イタルジェット社の手によるレトロなデザインは、鋼鉄製フレームを使いながらもスリムさを映し出す。バッテリーはサドル下のフレームに取り付けられ、手縫い加工したという本革でカバーされる。その古典的なスタイルは街中でも目を惹かれること間違いなしだ。

価格は電動自転車としてはかなり高めとなる。最も安い「Angel」で4590万ルピア(約38万円)から、最も高い「ASCOT SPORT」で5590万ルピア(約46万円)に設定された。

《会田肇》

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