【シージャパン16】バラスト水の生物検査装置を開発、無料モニター募集…サタケ

船舶 テクノロジー
サタケが開発したバラスト水生物検査装置
サタケが開発したバラスト水生物検査装置 全 1 枚 拡大写真

食品機械メーカーのサタケ(本社・広島県東広島市)は「SEA JAPAN2016」に小型で便利な検査装置を披露した。それはバラスト水に含まれている微生物を検査するもので、120年の歴史を誇る同社が技術の粋を集めて開発したものだという。

国際航路を運航する船舶のバラスト水については近年、大きな問題になっている。というのも、有害水生生物や病原体が本来の生息域外へ運ばれて排出されることによって、生態系が大きく変わってしまう可能性があるからだ。そこで、国際海事機関(IMO)はバラスト水管理条約を採択し、バラスト水中の生物個体数について排出基準を定めた。これによって、排出基準を超えた船舶は目的地に寄港できなくなったしまうわけだ。

そんな中、サタケは寄港国検査を実施する各国官庁や船会社などでバラスト水物検査装置の需要が見込まれることから開発に着手、このほど製品化に成功し、4月13日から販売を開始した。もちろん、IMOのお墨付きを得ており、同社関係者も「新しい分野の製品ですが、世界中に売っていきたい」と意気込む。

その特徴は手軽に検査できることだ。大きさは350mm×270mm×127mmと非常にコンパクトで、専用のバックパックに入れて運ぶことができる。検査も付属品の透明のケースに入れ、試薬を入れて、検査装置に載せるだけ。すると、約1分で結果が出てくるのだ。しかも、高精度で生物個体数1個体から検出できるという。

価格は250万円。同社ではこのバラスト水生物検査装置の知名度を上げるため、4月20日~来年2月28日までをキャンペーン期間とし、モニターを募集して無料で3カ月貸し出す。「まずはこの製品の良さを知ってもらいたい」と同社関係者は話していた。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  2. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  5. 「盤石シャシー」に「戦甲車体」採用、ワイルドすぎるオフロードSUVが1時間で9700台受注の人気に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る