国立天文台は、アルマ望遠鏡のための高精度アンテナ開発チームが、2016年度科学技術分野の文部科学大臣表彰・科学技術賞(開発部門)を受賞したと発表した。
受賞者は、国立天文台野辺山宇宙電波観測所所長の齋藤正雄准教授、同チリ観測所の水野範和准教授、東アジア・アルマプロジェクトマネージャーで同チリ観測所の井口聖教授、三菱電機・通信機製作所の川口氏と大島氏の5人。
受賞対象となったのは「超高精度サブミリ波望遠鏡ALMAアンテナの開発」。波長の短いサブミリ波をアタカマの厳しい自然環境の下でも効率よく受信することが要求されるアルマ望遠鏡のアンテナにおいて、高い鏡面精度と追尾精度を実現するシステムを新たに考案、アルマ望遠鏡の運用に寄与したことが評価された。
また、同表彰の若手科学者賞を、国立天文台理論研究部の田中雅臣助教と銭谷誠司特任助教(国立天文台フェロー)がそれぞれ受賞した。
科学技術分野の文部科学大臣表彰は、科学技術に関する研究開発、理解増進などに顕著な成果を収めた者を表彰し、功績を讃えることで、科学技術に携わる人の意欲向上を図り、日本の科学技術水準の向上に寄与することを目的に実施している。