貸切バス事業者集中監査結果、安全に関わる法令違反で約20%の事業者に違反

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軽井沢スキーバス転落事故を契機に実施された街頭検査(新宿区)
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軽井沢貸切バス事故をきっかけにした貸切バス事業者への集中監査の実施結果(速報値)が28日、公表された。監査官が抜き打ちで全国310事業者の事業所に立入監査した。

安全に関わる法令違反、重点4項目の平均の違反は平均20パーセント。310事業者中62事業者で、何らかの違反がある数字が浮かび上がった。ただ、この数字が示す結果は、事業者に非常に厳しく示されている。貸切が基本のバス事業は、1運行に1つの契約が結ばれていることが多く、1日複数ある契約が年間で1件でも不適切な契約があれば、1事業者の違反として数えられる。1事業者で複数の項目で違反を抱える場合にも、違反1事業者として計上されている。

それでも違反の傾向は浮き彫りになる。安全に関わる重点4項目の違反は以下の通りだ。
・適正な運賃・料金収受をしていなかった...72事業者(23.2%)
・高齢、初任、事故惹起者に対する適性診断が未受診...64事業者(20.6%)
・運転者の過労防止に関する措置が不適切...60事業者(19.4%)
・運転者に定期健康診断や雇い入れ時の健康診断を受診させていない...53事業者(17.1%)

軽井沢スキーバス転落事故でも問題になった下限割れ運賃での契約など運賃に関する違反は、最も多い。次いで、運転適性の未受信だ。適正診断は、運転に課題を抱える運転者を見つけ、その問題点を修正する。監査での違反状況は、安全運行に必要なコストを上乗せできず、その結果として安全対策が手薄になる様子が浮き彫りになっている。

また、事業者が運転者を適切に指導できていない状況も明らかになった。

・運行指示書の作成等が不適切...96事業者(30.0%)
・点呼の実施が不適切...62事業者(20.0%)
・運転者に対する指導監督が不適切...42事業者(13.5%)

運行指示書は運転者に経路や休憩時間などを指示する書面で、運転者の判断による連続運転の防止や高速道路などより安全な経路選択の上で重要だ。貸切バス事業者の一部に、安全運行を運転者の判断に任せようとする傾向があることがわかる。

集中監査は1月19日から3月中旬にかえて実施された。4月27日の時点で違反のすべてが改善された事業者は122者、安全に関する主な法令違反に関して改善中の事業者32者ある。その反面、いまだ改善に着手していない事業者が86者ある。自動車局は5月中旬までにすべての事業者に対して是正を指示した。この結果は処分確定前の集計で、聴聞などを経た処分が確定すると数字に変動がでる可能性もある。処分確定には時間がかかるため、自動車局は早期に結果を公表することを優先した。

《中島みなみ》

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