【ドゥカティ ハイパーモタード939/SP 動画試乗】排気量アップと電制でより力強くダイナミックに…佐川健太郎

モーターサイクル 新型車
ドゥカティ ハイパーモタード939/SP 動画試乗
ドゥカティ ハイパーモタード939/SP 動画試乗 全 12 枚 拡大写真

ドゥカティの新型『ハイパーモタード939/SP』がいよいよ5月から国内に投入される。

【画像全12枚】

従来型から最も変わったのがエンジン。新型に搭載される水冷Lリットル型2気筒のテスタストレッタ11度は、従来型の『821』をベースにボアを拡大することで排気量を937ccに拡大し、最高出力を3psアップの108psとしている。特に注目したいのは、中回転域のトルクが18%も向上していることだ。今年から欧州における排出ガス規制「ユーロ4」の適用により、国内仕様も欧州と同等スペックで導入されている点も魅力である。

バルセロナ郊外のサーキットで開催された発表会でまず試乗したのは『ハイパーモタード939SP』。鮮やかなMotoGPカラーを纏い、オーリンズ製前後サスペンションとマルケジーニ製ホイールを装備した上級バージョンである。モタード特有の“脚長”スタイルであるが故にシートは高めだが、スリムな車体とスッと沈み込む前後サスペンションおかげで足着きも思ったほど悪くはない。そして乗り心地はとても快適だ。

エンジンは6000rpm辺りの常用域のトルクに厚みが出て、回転数を上げなくても十分速い。出力特性も穏やかで、パワーの出方もスロットルに忠実。ドゥカティらしいLツインの鼓動とストローク感たっぷりのオーリンズが、路面にきっちりトラクションを伝えてくれるため、ほぼウェット路面だったが安心してスロットルを開けることができた。

電子デバイスにも助けられた。新型にもパワーモードやトラクションコントロール、ABSなどの最新の電子制御が投入され、3段階のモードに合わせて出力特性や電制の介入度も自動的に最適化されるため、滑りやすい路面ではなおさら安心感がある。ライダー側のミスをマシンがうまく補ってくれるのだ。

スタンダード仕様の『ハイパーモタード939』はワインディングでの試乗だったが、SPとの違いを感じたのはサスペンションの動き。銘柄も異なるがストローク量がSPに比べて20mmほど短いため、SPと比べて加減速での車体の姿勢変化が少ない。足着きも若干だが優位ということもあり、結果的にストリートレベルでは乗りやすいと感じた。

実はその後、国内のサーキットで再びSPに試乗する機会を得たのだが、海外試乗ではややソフトに思えたサスペンションがしっとり落ち着いた感じに思えた。今度はドライコンディションだったため、思い切ってスロットルを開けながら荷重をかけた走りができたからかもしれない。

いずれにせよ、新型ハイパーモタードは総じて扱いやすく、優れたコントロール性と快適性を備えたスポーツモデルである。派手な進入スライドをキメる必要はない。ドゥカティの性能をモタードの雰囲気とともに楽しみたい人におすすめしたい1台だ。

■5つ星評価
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
快適度:★★★★
タンデム:★★★
オススメ度:★★★★

佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ認定インストラクター。

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

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