トヨタ 豊田社長「これまで数年間の決算は為替による追い風参考記録だった」

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トヨタ自動車の豊田章男社長
トヨタ自動車の豊田章男社長 全 4 枚 拡大写真

トヨタ自動車は5月11日、東京本社で2016年3月期連結決算の会見を開いた。会場となった地下1階の会議室は絨毯が張り替えられ、椅子も新調されて明るい雰囲気になったが、豊田章男社長の顔色はさえず、終始厳しい表情だった。

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それも無理もない話で、なにしろ2017年3月期の営業利益が1兆7000億円と前期に比べて40.4%も減益になる見込みだからだ。トヨタが営業減益になるのは東日本大震災などが逆風となった12年3月期以来5期ぶり。その最大の要因は言うまでもなく為替だ。最高益となった16年3月期は為替によって1600億円の増益要因となったが、17年3月期は一転、9350億円の減益要因になる。

「これまで数年間の決算は為替による追い風参考記録だった。その風がやんできたことで、自分たちの等身大の姿が見えてきた。追い風がなくなった今、意志を続けていけるか。意志の強さ、覚悟が本物かどうかが試させる年だと思っている」と豊田社長は話し、これまでのセオリーがこれからは通用しなくなると強調する。

そこで、仕事の進め方を変革することに着手し、4月に組織改正を行った。その狙いは激しい変化にスピーディに対応すること。「“もっといいクルマづくり”の原点である“製品”を軸に、より自立した小さなカンパニーに思い切って分けることで、“もっといいクルマづくり”をもう一歩前に進めていく」と豊田社長は強調する。

これによって、万人受けする“平均点”のクルマだけでなく、個性豊かなクルマも出るようになるという。その端的な例が今年1月のデトロイトモーターショーで披露したレクサス『LC500』とのことで、「トヨタの1000万台の議論のなかでは絶対に生き残らないモデル」だそうだ。

トヨタはこれまでピンチがある度にそれを乗り越えて強靱な体質を築いてきたが、今回の大幅減益というピンチも会社を成長させる糧と豊田社長はとらえている。

《山田清志》

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