先進光学衛星がプロジェクトに移行へ…349億円投じ2019年末打ち上げ目指す

宇宙 テクノロジー
先進光学衛星の軌道上コンフィギュレーション(参考画像)
先進光学衛星の軌道上コンフィギュレーション(参考画像) 全 2 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、文部科学省の宇宙開発利用部会に先進光学衛星プロジェクト移行審査の結果を報告した。

先進光学衛星のミッション設定では、防災関連府省庁等利用機関で構成する「防災のための地球観測衛星等の利用に関する検討会」で、防災利用ニーズを整理、これを踏まえた目標設定となっている。

これまでの地球観測技術を継承・発展させ、将来の地球観測衛星に必要な技術開発を行うことで、広域・高分解能の光学観測を実現し、防災・災害対策などを含む広義の安全保障に取り組む。地理空間情報の整備・更新に対応するとともに、様々なユーザニーズへの対応を目指し、民間活力を取り込む。

先進光学衛星総合システムの開発の総資金は379億円。2019年末に打ち上げる計画。

衛星は、80cmという高分解能観測と70km以上という広域観測を両立した世界最先端の観測能力を持ち、更に光衛星間通信機の搭載により、大容量データを即時に伝送する能力を持つ高性能・高機能の衛星。衛星に搭載する光学センサの仕様は、防災・災害対策分野のユーザ要求、地理空間情報の整備・更新を行う国土地理院の要求に基づき適切に設定されている。

光学センサにより取得するデータは、防災・災害対策以外のより広範な分野においてもユーザの期待が高く、新たなデータ利用が見込まれる。相乗りミッションとして、防衛省の衛星搭載型2波長赤外線センサを搭載する。

加えて、「衛星データ利用のノウハウを有する民間事業者が、自己投資により衛星データ配布と地上システムの開発・運用を実施する」という枠組みを初めて導入することで、衛星データの更なる利用拡大、リソースの効率化・有効活用などの効果が期待できる。

プロジェクト移行の審査判定では、これらを踏まえた上で、先進光学衛星のプロジェクト計画(目的、目標、成功基準、スケジュール、資金)は、適切に設定されており、妥当と判定。外部評価での意見と審査で設定した要処置事項を確実に処置することを前提として、先進光学衛星は、プロジェクトへ移行して良いと判断するとした。

《レスポンス編集部》

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