スピーカー交換に20万円を掛けると何がどう変わる? カーオーディオ

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
ダイヤトーン・DS-G500
ダイヤトーン・DS-G500 全 1 枚 拡大写真

“カーオーディオ・プロショップ”がお薦めする、初心者のためのスタート・プランをご紹介している。いろいろな切り口で、“初めてのカーオーディオ”を提案してきたが、今週からは、最初からちょっと予算を多めにかけるプランを取り上げてみる。

手頃なところから始めるのも良いのだが、もう少し予算をかけると何がどう変わるのかをお伝えしていく。必ずしも多めに予算をかけるべき、という話ではない。スタートプランにはさまざまなバリエーションがあるということを、この機会に知っていただきたいと思うのだ。今回は、スピーカー交換における、“もう1ランク上のスタートプラン”をフィーチャーしていく。

■「“スピーカー製作”に予算を割くと、音質は驚くほど向上する」 by “ウェイブ トゥ ポート”<鳥取県>

最初に、鳥取県の実力ショップ、“ウェイブ トゥ ポート”の山本さんにお訊きした話からご紹介しよう。“予算20万円”の「スピーカー交換作戦」では、どのようなことが可能なのだろうか。

「当店でも、5、6万円のスピーカーを使った、総額10万円の“スタートアッププラン”を用意していますが、それに対してご予算が20万円であるのなら、オプションを付加していくことでより高音質を得ることが可能になります。

方法はいくつか考えられます。当店のHPでは1例として、パワードサブウーファーと、外付けパワーアンプを追加する20万円プランを掲載していますが、他にもいくつかのアプローチがあります。

スピーカーにスポットを当てるのならば、スピーカー自体を良いものにする、というアプローチが、まずは考えられますね。12万円から15万円クラスのスピーカーを選び、“スタートアッププラン”と同じような取り付け方をすれば、20万円以内に収めることも可能です。高価なスピーカーともなると簡単装着が不可能なモデルもありますが、そうではないモデルを選び、良い物をさらりと付ける、という方法を取るわけです。

10万円のプランと比べて、スピーカーの価格が倍になりますから、その分の伸びシロは相当に大きいです」

6万円のスピーカーも、3万円のモデルと比べたらぐっと高性能になるが、さらに倍ともなれば、性能アップは言わずもがなだ。

「それともう1つ、10万円プランと同じスピーカーのままで、取り付けに予算をかける、というアプローチも存在しています。満足度で言えば、実はこちらのほうが大きいかもしれません。

具体的には、トゥイーターのAピラー等への埋め込み加工、ミッドウーファーの“アウターバッフル化”、さらにはケーブル類のバージョンアップを行います。トゥイーターの埋め込み加工では、取り付け場所と角度を最適化でき、かつ、より確実に装着できますので、がらりと音が変わってきます。ミッドウーファーの“アウターバッフル化”も、相当に効きますよ。振動板を内張り面に出すことで、音がダイレクトに耳に届きます。ロスが無くなり、音がクリアになるんです。

スピーカーに予算をかける方法と、取り付けに予算をかける方法、どちらを選ばれても良いのですが、製品の実力をより発揮できるのは後者です。その意味で、後者はお薦めです。ご参考にしていただきたいですね」

ユニット単体で売られているカースピーカーは、取り付けることで初めて完成品となる。“スピーカー製作”にお金をかけるというアプローチは理に叶ったものなのだ。数々のサウンドコンテストで上位入賞経験のある“ウェイブ トゥ ポート”なら技術は確かだ。

“プロショップ”で行うトゥイーターの“埋め込み加工”やミッドウーファーの“アウターバッフル化”にも、要注目だ。

■「“デッドニング”や“調整”に予算を割くことで、満足度がアップ!」 by “サウンドワークス”<千葉県>

続いては千葉県の名店、“サウンドワークス”の中川さんにお訊きした話をご紹介していく。中川さんにはまず、初めてのスピーカー交換プランにはどのようなものがあるのか、そして予算20万円ならばどのようなことができるのかをお訊きした。

「もっともお手軽なプランが、3万円台のスピーカーを使った5、6万円のプランです(取付工賃込み)。その次には、5万円台の車種専用スピーカーを簡単装着するプランがあり、さらに段階的にスピーカーの値段を上げて、さまざまなプランをご提案できます。20万円のご予算ならば、15万円くらいのスピーカーを取り付けることも可能です。

しかし、20万円のご予算であるのなら、10万円台のスピーカー+“デッドニング”というプランをお薦めしたいですね。

ホームオーディオのスピーカーの多くは、ユニットよりもむしろ“箱”のほうにお金がかかっています。カーオーディオでも取り付け方にこだわることで、音質を劇的に向上させることが可能です。つまり、“スピーカーを作る”ことにご予算をかけるわけです。

車種によって状況が異なりますので費用はあくまでも目安ですが、“デッドニング”に5万円ほどを割いていただければ、左右のドアに対して、スピーカー背面の音響的な処理、アウターパネルの防振、サービスホールの穴塞ぎ等々を行うことができます。さらに3万円プラスしていただければ、内張りパネルに対する“デッドニング”も可能になります。

せっかく“プロショップ”をご利用いただくのですから、技術をご堪能いただきたいと思うんです。高級食材が美味しい料理になるかどうかは、料理人の腕次第ですよね。カーオーディオでもそれは同じです」

同感だ。“スピーカーを作る技術”に予算をかけることで、より良い音を得ることが可能になるのである。

「さらには、“セッティング料”にもご予算を割いていただければ、より良い音を得ることができます。メインユニットに詳細な調整機能が搭載されている場合や、“DSP”を導入しているときの話なのですが。

“プロショップ”には、取り付け技術のみならず、サウンドチューニング技術も備わっています。それを行うための設備も整っています。最近は、スマホアプリでも周波数特性を測定することが可能ですが、プロの機材とは精度に大きな差があります。サウンドチューニングにおいても、“プロショップ”の技術をご活用いただきたいですね。そうすることで、より良い音で音楽を楽しんでいただくことが可能になります。カーオーディオでは、“取り付け”と“調整”が重要なんですね」

ちなみに、“サウンドワークス”であれば、有名サウンドコンテストでの入賞経験も豊富なので、“取り付け”、“調整”ともに任せて安心だ。

カーオーディオにおいては、“技術代に予算を割く”というアプローチがある。このことを、ぜひぜひご記憶にお留めを。これを実践することで、さらなる満足が得られるはずだ。

“プロショップ”が薦める初めてのカーオーディオ。Part.6 「スピーカー交換作戦・20万円プラン」編

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. 「見れば見るほど味が出てくる」新型日産『リーフ』のエクステリアがSNSで話題に
  3. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る