スカイロボット、人工知能を搭載したドローンで遭難者を探索する実証実験を実施

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ドローン(イメージ)
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産業用ドローンの開発、販売を手掛けるスカイロボットは、山梨県庁の協力を得て、5月25日に、富士山麓(山梨県側)で、世界初となる人工知能を搭載したドローンを使った探索レスキューシステム「TDRS」実証実験を実施した。

今回の実証実験では、登山道に受信機を設置し、空からドローン、地上から人(救助役)を展開して、陸空から登山道から外れた登山者を発見する監視システムの模擬実験を行った。

TDRSは「トリプル・ドローン・レスキュー・システム」の略で、3機のドローンが山岳や海上で遭難者を三点計測、早期に発見するシステム。昼夜を問わず、遭難者や行方不明者がどこにいてもドローンの編隊が発見し、救助を支援する。特に、山岳救助における遭難者の発見では、探索する範囲が広範囲で、迅速、確実に発見することが要求される。

しかし、従来システムでは遭難者の位置情報を高い精度で特定することは困難で、あいまいな位置情報を基に捜索を行うと、捜索隊の二次災害の発生が懸念される。

GPS機器の電池の稼働時間は数時間程度で、電波が届かないような地形の場合、遭難者の存在の把握すらできない状態となり、夜間には捜索を中断せざるを得ないといった致命的な問題が発生しうる。

TDRSは、こうした課題を解決するために開発された救助ドローンシステム。遭難者が携帯するSKYBEACON(位置と情報を伴った伝達手段)の信号を、人工知能システムを搭載して遭難者を探索するドローン(SKYRESCUE)がトラッキングし、3機のドローンが遭難者の正確な位置情報を人工知能システムで計測・特定してTDRSアプリを持つ救助隊に通知する。

SKYBEACONは1年半近く電池が持ち、GPSに依存しない位置情報の取得が可能で、地形に影響されない信号受信が可能。ドローンは夜間でも捜索でき、さらに搭載された赤外線サーモグラフィーカメラの情報から遭難者の生死の推測も可能だ。

《レスポンス編集部》

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