GP2シリーズ参戦2年目の松下信治、モナコ第2レースで今季初優勝

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GP2参戦中の#1 松下信治が、モナコ戦の第2レースで今季初勝利を達成。
GP2参戦中の#1 松下信治が、モナコ戦の第2レースで今季初勝利を達成。 全 8 枚 拡大写真

現地28日、F1モナコGPの併催で実施された「GP2シリーズ」今季第2大会の第2レースにおいて、日本期待の若手・松下信治が今季初優勝を飾った。GP2参戦2年目の松下は通算2勝目。

F1登竜門のワンメイクフォーミュラレースであるGP2は、1大会2レース制が基本。今季第2大会は伝統のモンテカルロ市街地コースが舞台だ。松下は2グループ分割実施の予選でグループ内6位となり、予選結果に基づく第1レースのグリッドは12番。そして第1レース決勝では8位だった。これは9番手フィニッシュだったものが、上位ゴールした選手のペナルティによって8位へと繰り上がっての結果だが、実に大きな意味をもつことになる。

第2レースの上位グリッドは、第1レースの決勝1~8位をリバースしたものになるからだ。つまり松下は第2レースのポールポジションを獲得したのである。抜けないことで有名なモナコ、ポールの優位性は極めて大きい。

第2レース決勝、松下のスタートはあまり良くはなかったが、先頭キープで1コーナーに入ることに成功。その後は首位を守ったまま約100kmのレースを走り切り、最終的には2位以下を13秒以上離して勝利した。今季初優勝、GP2通算2勝目を松下は、モナコという特別な場所で達成することになったのである。

松下信治の優勝会見コメント
「優勝はいつも特別です。でも、ここはモナコ。より特別なものがありますね。レースをリードし続けられましたし、マシンの感触も良かったです。ここで勝てたことを嬉しく思います。

正直なところ、スタートではミスをしました。ただ、なんとか先頭を守り、抜かれないようにすることはできましたね。あとは自分のレースに集中し、ミスをしないように心がけて走りました。

フリー走行が(クラッシュするなど)タフな展開になってしまいましたが、もっとうまくやれていれば、予選や第1レースでもいい結果が得られたと思います。でも第1レースで8位になれて、今日は優勝。チームと一緒にやり遂げることができました。我々は速い。次のレースにも自信をもっていけます」

22歳の松下信治(のぶはる)は、2014年に全日本F3チャンピオンとなり、昨年からホンダの育成プログラムによるGP2参戦を開始した気鋭の若手選手。ART Grand Prixというチームに所属し、昨季は王者となるストフェル・バンドーン(F1マクラーレン・ホンダのリザーブ選手、今季はスーパーフォーミュラ参戦中)と組み、自身も1勝を挙げた。渡欧2年目の今季は松下もマクラーレンのテスト&開発ドライバーのひとりとなり、GP2ではカーナンバー1をつけて王座獲りに挑んでいる。

開幕大会のスペインでは、2レース合計で1ポイントしか獲得できず、王者候補としては厳しいスタートとなっていたが、今回のモナコでは合計21点を獲得。松下はシーズントータル22点で、シリーズ6位(首位と27点差)へと浮上している。次戦はアゼルバイジャンのバクーで開催されるF1ヨーロッパGP(6月17~19日)併催。モナコでの勝利を契機に、今度は予選結果直結でポイントも大きい第1レース初制覇を果たし、一気にチャンピオン争いへの本格的な名乗りをあげてほしいところだ。

《遠藤俊幸》

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