眼鏡に装着して“まばたき”で撮影、日本発スタートアップの「Blincam」とは

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眼鏡に装着するウェアラブルカメラ「Blincam」
眼鏡に装着するウェアラブルカメラ「Blincam」 全 7 枚 拡大写真

 在日フランス大使館貿易投資庁ビジネスフランスが主催するイベント「フレンチテックデイ東京 ピッチ&デモセッション」が1日に都内、デジタルガレージの本社で開催された。同イベントは日仏のスタートアップ企業によるハイテクビジネスを支援することを目的に、昨年第1回目のイベントがスタート。今回が第2回目の実施になる。

 会場には日仏合計13社のスタートアップ企業が集まり、それぞれが開発を進める製品やサービス、コンテンツのプレゼンテーションとデモを行った。日本のスタートアップ企業として参加した「Blincam(ブリンカム)」は、“まばたき”で写真が撮れるウェアラブルカメラ「Blincam」を披露した。同機は現在開発途中の試作品なので、カメラ本体、アプリともにモックアップのみの展示だったが、そのユニークなアイデアをCEOの高瀬昇太氏に訊ねることができた。

 Blincamの使用スタイルは、眼鏡のテンプル(ツル)の部分に本体を装着するいわゆるウェアラブルカメラだ。側面のクリップでテンプルを挟みこむかたちになるという。先端にカメラユニットが付いていて、側面には操作ボタンが設けられている。

 本体の内側にはまばたきの動きを検知するセンサーが搭載される予定。人が通常繰り返す弱いまばたきには反応させず、意図的に強いまばたきをしたときの目元の動きだけを検知してシャッターを切らせるところがポイントと高瀬氏は説明する。

 当初は約800万画素のセンサーを乗せて、静止画だけの記録ができるシンプルな形態になりそうだが、高瀬氏はゆくゆく動画の記録もできるようにしたいと語っている。撮影された静止画はBluetooth経由でペアリングしたスマホに送られ、専用アプリで管理、SNSへの公開などがスムーズにできるようになる予定。スマホが手元にない場合も本体内ストレージにもファイルが記録できる仕様になりそうだ。

 「Blincamのアイデアが生まれた原点は、日常の中で不意に訪れる瞬間を逃さず、ハンズフリーで手軽に記録できるカメラがあったらいいなという発想。サイクリングや登山、釣りなどスポーツアクティビティの際に手がふさがってしまっている時でも写真が撮影できるようになる。またウェアラブルデバイスは“ファッション性”も大事なので、カラーバリエーションにもチャレンジしたい」と高瀬氏は構想を語る。大切な瞬間をまばたきだけで残すというユニークなアイデアだ。

 本体にはGPSの搭載も計画されている。写真を記録した場所をタグ情報として記録しておくことで、ユーザーが思い出をより詳細な情報とともに記録できるようになるだけでなく、観光向けインフォメーションの記録用デバイスとしてBtoBへの展開も広がりそうだ。

 プラットフォームの名前は本日時点では非公開だったが、クラウドファウンディングへの公開は今月末ごろを予定しているという。資金集めが成功すれば、次のステップとして年末頃には商品化する計画だという。価格は2万円前後を見込んでいる。

 「まばたきの動きを検知できるセンサーを活かして、例えばカーナビやリビングのテレビをハンズフリーで操作できる“まばたきリモコン”のようなものが開発できたら面白いのでは」と、高瀬氏はBlincamの先も見据えてコメントを添えてくれた。

眼鏡に装着して“まばたき”で撮影!日本発スタートアップの「Blincam」とは

《山本 敦@RBB TODAY》

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