瓦礫の中から被災者発見、音声検知するヘビ型ロボット

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屋外フィールド評価のために用意された瓦礫。この瓦礫の中に潜り込み要救助者を探し出す(画像はプレスリリースより)
屋外フィールド評価のために用意された瓦礫。この瓦礫の中に潜り込み要救助者を探し出す(画像はプレスリリースより) 全 4 枚 拡大写真

 内閣府 革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)の革新的研究開発推進プログラム「タフ・ロボティクス・チャレンジ」は、研究成果として、倒壊瓦礫内に侵入して音声を検知し、被災者を発見する瓦礫内捜索用ヘビ型ロボット「能動スコープカメラ」の開発に成功したことを発表した。

 「能動スコープカメラ」は、瓦礫や配管などへの進入を可能とした索状ロボットで、内視鏡の表面に分布型振動駆動のためのアクチュエータを搭載している。索状ロボットは福島第一原発建屋内の調査にも使用が検討されるなど、設備探索などについては各所で実績がある。

 しかし要救助者の探索に用いるために、索状ロボットに複数のマイクを装着した場合、走行雑音の問題、ロボットの移動に合わせてマイク配置が変更されることによるマイクアレイ処理で性能が出ない問題、瓦礫によるマイク音量変化など、技術的な問題が複数存在していた。

 今回の研究では能動スコープカメラの構造を柔軟チューブに変更し、多数のマイクを一定間隔で搭載して瓦礫内に分布させることで、要救助者の音声を位置情報も含めて取得できるシステムを構築している。ほぼリアルタイムでの音声抽出と、オフライン処理による高精度な音声強調を併用して、被災者の音声を明瞭化して、探索を可能としている。

 プロジェクトは東北大学田所諭教授、昆陽雅司准教授、早稲田大学奥乃博教授、京都大学糸山克寿教授、坂東宜昭特別研究員、東京大学猿渡洋教授、筑波大学牧野昭二教授、国立情報学研究所小野順貴准教授のグループで構成されており、今後は災害救助システムの実用化に向けて探索性能の向上を図っていくという。

瓦礫の中から声を聞き取り救助者を発見!官学連携のヘビ型ロボット

《防犯システム取材班/小池明@RBB TODAY》

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