【ボルボ XC90 T8 試乗】“初物尽くし”でもよくまとめあげたと感心…竹岡圭

試乗記 輸入車
ボルボ XC90 T8 Twin Engine AWD Inscription
ボルボ XC90 T8 Twin Engine AWD Inscription 全 8 枚 拡大写真

本当にこれで2リットルなの? やっぱりモーターと合わさると、ものすごいパワーが発揮できるものなんですね。2730kgという体躯をいとも簡単にスムーズに走らせちゃうんですから。

っていうか、ドライブモードを「POWER」にすると、これはもうスポーティと表現した方がしっくりくるくらいのパワフルさですもんね。制御の切り替えの煮詰めはもう少しブラッシュアップできそうな感じはありますが、今のままでもそれほど不満はないレベルに仕上がってますし、スポーティ走行も高レベルに偏りすぎるわけではなく、本来のSUVらしさであるオフロードモードもきっちり盛り込まれている。オン・オフ両方とも行けるかなりの高性能車であります。

また、PHVというと、回生ブレーキのフィーリングなんかが気になるところではありますが、イヤな感じもほとんどなくて、非常に扱いやすいのも好印象でしたね。

さて、バッテリーを積載するにあたり、気になってくる居住空間も、まったくもって問題ナシ。というか、言われなければ「T6」との違いに気が付かない程度に収まってるんですよね。この上手なレイアウトのおかげで、このカテゴリーのPHVでは、唯一の3列目シートを持っているというのもスゴイじゃないですか。さすが多用途性を謳うボルボさんならではの、パッケージングの妙技であります。

このクルマを作るに当たり『XC90』としては、初のプラットフォームで、初のパワートレインで、初のPHVで、初のエアサスで…と、初物尽くしなわけですが、よくもまぁここまでまとめあげたものだと感心しきり。改めてボルボの底力を見せつけられた気がしました。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

竹岡圭|モータージャーナリスト・タレント
「クルマ&カーライフは楽しくなくっちゃネ!」をモットーに、さまざまな媒体で「喋って・書いて・走っ て」を実践する女性モータージャーナリストとしてカーライフ全般を女性の視点からレポートする。モータースポーツでも、耐久レースやラリーレイドなど数々 のレースに参戦するなど、硬軟幅広く携わる。日本自動車ジャーナリスト協会(A.J.A.J.)理事、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

《竹岡圭》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【日産 ルークス 新型】「ルークスはパイクカー」開発デザイナーが立ち返った“軽ならではのデザイン”とは
  2. 三菱『デリカミニ』がフルモデルチェンジ!「やんちゃ坊主」感アップ、走りも三菱らしく進化
  3. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  4. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  5. 日産、スーパーハイト軽自動車『ルークス』新型を先行公開、160万円台から秋頃発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る