ホンダ、重希土類フリーHVモーターを次期型フリードで初実用化も当面は併用

自動車 ビジネス 企業動向
ホンダ 大同特殊鋼 共同会見
ホンダ 大同特殊鋼 共同会見 全 6 枚 拡大写真

ホンダは7月12日、レアアースのひとつ重希土類を全く使用しないハイブリッド車(HV)用モーター向け磁石を世界で初めて実用化し、今秋発表予定の新型『フリード』に採用すると発表した。

重希土類フリー磁石は大同特殊鋼と共同で開発、実用化したものだが、重希土類フリー磁石の開発責任者を務める本田技術研究所の清水治彦研究員は「新型フリードのハイブリッドモデルには全て大同製の磁石が使われるわけではなく、重希土類が入っている磁石も使われる」と明かす。

というのも今回実用化した重希土類フリー磁石は、一般的なHV駆動用モーターに使われるネオジム磁石の一般的な製法である焼結工法とは異なる熱間加工法で製造されるもので、現時点でネオジム磁石を熱間加工法で製造できるのは大同特殊鋼の完全子会社、ダイドー電子のみで、「購買戦略上、1社から全車両分を購入することはない」からだ。

ただ、重希土類フリー磁石の開発にあたっては熱間加工法による量産技術だけではなく、ホンダ側のモーター形状の最適設計により、ジスプロシウムなどの重希土類を使わなくても、従来と同等の性能を確保したのが特徴。

このため「モーターの形状変更で耐熱性を高めている部分もあるので、焼結工法の磁石を使った場合でも従来よりも重希土類の使用量を減らすことができる。焼結磁石のグレードを落としても使えるというイメージで、その分コストも安くできる」と清水研究員は解説する。

《小松哲也》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
  3. 次期BMW『X5』の車内を激写! メーターパネル廃止、全く新しいパノラミックiDriveディスプレイを搭載
  4. ホンダ『CB1000F SE コンセプト』を世界初披露! カウルが付いてネオレトロ感アップ、MSショーからの変更点もチェック!
  5. 中国マイクロEV『小馬』10万台を販売した「かわいいペット」戦略
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る