日産自動車が7月27日に発表した2017年3月期の第1四半期(4~6月期)連結決算は、営業利益が前年同期比9%減の1758億円となった。円高が収益の圧迫要因になったものの、主力の北米や中国で販売が堅調だった。
同期のグローバル販売は1%減の128万7000台で、北米は9%増、中国(1~3月分)は1%増となった。為替は1ドル108円となり、前年同期から約12円の円高だった。営業損益段階での為替変動による減益影響は912億円に及んだ。
純利益は11%減の1364億円となった。通期業績は営業利益で7100億円(前期比11%減)、純利益5250億円(0.2%増)としている従来予想を据え置いた。記者会見した田川丈二常務執行役員は「為替変動の逆風があるが、北米や欧州の販売好調と継続的なコスト改善により、2016年度はいいモメンタムでスタートできた」と評価した。