料金引き下げにつながるか...「2人乗りは難しい」首都高速・宮田社長

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首都高速 宮田年耕社長
首都高速 宮田年耕社長 全 2 枚 拡大写真

首都高速は中央環状線の内側に、全国で唯一オートバイの定員乗車通行(2人乗り)を禁止する区間を抱えている。

首都高速・宮田年耕社長の就任後初めての会見が27日、千代田区霞が関で開催された。ここの理由について説明した。

「高速自動車国道と首都高速は、もともと構造基準が違う。高速自動車国道では左から入り、左から出るという原則が守られているが、首都高速では曲線半径や出入りの構造で、少し運転が難しい」

規制主体である警視庁も、首都高速の二人乗り全面解禁を要望する東京都自動車会議所(保坂三蔵会長)に対して、こういう。

「路肩幅員が狭い箇所や、左右入り混じった分合流、アップダウンがあるほか、急なカーブや連続したカーブがあるため(中略)、自動二輪車の二人乗り規制を解除することは困難と考える」

これらの関係者の発言は、首都高速で定員乗車ができない原因は規制ではなく、道路構造にあることを示す。首都高速の線形を変えない限り他の都市高速で可能な二輪車の定員乗車はできないわけだ。ただ、それでも首都高速の料金は、定員で何ら制限を受けない四輪車と同じだ。そのため走れない道路サービスに同じ対価を払うべきかという不満がユーザーから噴出する。こうした意見は、会議所の要望に加わっている東京オートバイ協同組合にも届く。

「高速道路会社は四輪車と変わらないサービスを提供しているので、二輪車の料金区分はできないと説明する。しかし、オートバイの定員乗車が危険というほどの道路構造であれば、そもそも同一サービスを提供しているとはいえない。走った分だけ料金を支払う対距離料金制に倣うなら、定員の半分のサービスしか提供できない二輪車は、料金も四輪車の2分の1が妥当だ」

オートバイの定員乗車は開業から54年、一度も実現したことがない。二輪車と四輪車、同じサービスを提供していない、という指摘にどう答えるのか。スマートウェイにふさわしい道路会社のスマートな対応が求められる。

《中島みなみ》

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