【ボルボ V40 T3 試乗】息吹を感じさせる自然体の走り…島崎七生人

試乗記 輸入車
ボルボ V40 T3
ボルボ V40 T3 全 9 枚 拡大写真

従来の「SE」グレードに代わる「Momentum」は、全車に標準化されたLEDヘッドランプ、歩行者エアバッグは当然装備。さらにカーナビも標準装備するなどしており、「価格差を超える価値が付加された」(ボルボ)モデルとなっている。

実車で好印象なのは、ショーモデルで見られたチェック柄のシート表皮だ。50~60年代のモッズファッションを思わす渋めの雰囲気は、VW『ゴルフGTI』などにみられるトラッドなチェックとはひと味違う、モダンなこだわりを感じさせ、そのセンスがボルボらしい。リム(のほぼ全周)と内側を切り返したコンビのステアリングホイールや、全体の濃淡のバランスがいい新しい室内空間は、明るさと落ち着きが、ほどよくミックスされていて心地いい。

試乗車は「T3」で、昨年来、相次いで投入された新パワートレーン“Drive-E”のひとつ、4気筒の1.5リットルのガソリンターボを搭載する。6速ATが組み合わせられ、152ps/25.5kgmのスペックを発揮するというものだ。

走りは爽快そのもの。最新のパワートレーンはいかにもボルボらしく、機械なのに息吹を感じさせる回りかた、アクセルレスポンスが印象的で、意気揚々とクルマを走らせていられる。スポーツカーレベルの性能の「D4」に対し、車重はざっくりと人一人分軽いから、身のこなしも軽やか。エンジン性能と足回りの釣り合いの良さは相変わらず。なのでクルマも人も自然体で走って(走らせて)いられる。

2015年モデルでリム幅の変更で改められた5.2mの最小回転半径も堅持された。取り回し性の良さは相変わらずだ。従来型(SE)の試乗で20~17km/リットルの実燃費は確認済みだから、エコ性能でも期待していいモデルだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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