数字に表れないクルマの性能の違いを評価する技…スバルドライビングアカデミー[動画]

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スバルドライビングアカデミー
スバルドライビングアカデミー 全 5 枚 拡大写真
データロガーや測定器の結果データには表れないが、乗ってみると挙動や操作感が違う。逆に、データは明らかに違うのに、運転しても違いを認識することができない。多くのエンジニアは、クルマの設計やセッティングでそんな問題にぶつかることがある。

1989年にレガシィが達成した10万km最高速度チャレンジのドライバーのひとりだった秋山轍氏(スバル研究実験センター 管理課 課長)は、「それはちがうんじゃないか」という。同じ条件、規定の測定条件でみているから計測できないのではないか。データが同じでも操作感が違うのは、計測条件や計測データが間違っている。データの違いが体感できないのも、データが違うところを見ているからではないか。

こういった設計、性能評価の感覚を研ぎ澄ますため、スバルではエンジニアも自らテストコースに出て、走行試験を行うという。このような設計思想をサポートするのが「スバルドライビングアカデミー」だ。秋山氏を始めプロフェッショナルなインストラクターが、エンジン、ブレーキ、EV車両、自動運転技術といったさまざまな設計部門からの精鋭にテストドライバーとしての感覚を伝授している。

例えば、オーバルコースによる高速走行での試験、ABSをONにしたまま、ABSを効かせずABSより短い距離で止まる練習、ウェットの低ミュー路を微妙なアクセルワークだけで定常旋回する練習、さまざまなプログラムをこなし、車の挙動と性能を把握するスキルを身につけている。
その訓練内容の一部を動画で紹介する。ひとつは、スバル広報が用意した紹介ビデオ。もうひとつは同アカデミーの記者発表会での様子。こちらは、ウェット路面の定常旋回をアカデミー生の走行と記者の走行の比較映像となっている。車の動きや速度の違いを比べてみてほしい。アクセルの微妙な操作によって感じられる挙動の違いを設計に生かすわけだ。


《中尾真二》

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