【カーオーディオ・ユニット選びの極意】パッシブクロスオーバーネットワークを見極める

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
RSオーディオ・RS Revelation 165
RSオーディオ・RS Revelation 165 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオ製品を選ぶときの助けとなる情報を、毎回お伝えしようとしている当コーナー。現在は、「スピーカーのタイプ解説」を行っている。今週は、「コンポーネントスピーカー」に付属している「パッシブクロスオーバーネットワーク」について解説していく。

先週の当記事内でお伝えしたとおり、「コンポーネントスピーカー」には、大抵、なんらかの「パッシブクロスオーバーネットワーク」が付属している。

タイプは3つに分類できる。もっともシンプルなのは、トゥイーター側だけに仕込まれているタイプ(“コンデンサータイプ”)。このタイプでは、トゥイーターに届けられる音楽信号の低域側をカットすることはできるが、ミッドウーファーには回路が接続されないために、ミッドウーファーのハイカット(高域の信号をカットすること)が行えない。

このタイプは「パッシブクロスオーバーネットワーク」の小型化が可能であるので、インストール性は高い。しかし、音質性能的には少々ビハインドがある。ミッドウーファーの負担を減らすことができない等々の不利が生じるからである。

2つ目のタイプは、“通常タイプ”。「パッシブクロスオーバーネットワーク」は別体となっている。それには1系統の入力端子が備わっていて、その入力端子に、アンプからのスピーカーケーブルを繋げる。そして出力端子は2系統備えられている。1つがトゥイーター用の出力端子、もう1つがミッドウーファー用の出力端子だ。回路内で音楽信号が帯域分割された後、高域の信号だけをトゥイーターに、中低域の信号だけをミッドウーファーに送ることが可能となるのだ。

そして3つ目のタイプが、“バイアンプ対応タイプ”。このタイプでは入力端子も、トゥイーター用とミッドウーファー用とに分けられる。

“バイアンプ対応タイプ”では、“通常タイプ”と同じ使い方もできるのだが、その機構を利用して、“バイアンプ接続”も可能となる。“バイアンプ接続”とは、トゥイーターとミッドウーファーそれぞれに、個別のパワーアンプを用意する接続法だ。「パッシブクロスオーバーネットワーク」の入力端子が、トゥイーターとミッドウーファーそれぞれ個別に用意されることにより、この接続法が可能となる。

“バイアンプ接続”を行うと、信号の分離性が高くなり、スピーカーを効率的に駆動することが可能となる。結果、さらなる音質向上が狙えるのである。

なお、“バイアンプ対応タイプ”では、とある裏ワザ的な運用も可能となる。それについては次週、解説していく。次回もお読み逃しなく。

【カーオーディオ・ユニット選びの極意】Section 01「スピーカー・タイプ解説」#05「パッシブクロスオーバーネットワークを見極める」

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る